『進撃の巨人』(諫山創)31巻読了。
前巻までの「な、なんだってー!?」「うおおおおおお!」といった驚きはそこまでないけど、物語の収束に向かって着実に確実に切実に突き進んでおります。普通に面白かったです。
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。
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『進撃の巨人』31巻
ミカサがヒロインしてる
123話「島の悪魔」
あらあら。まあまあ。
可愛いじゃないの!
過去のパラディ島からマーレへ渡った際のエピソードが補完されておりました。そこで見せたミカサのヒロイン力(ぢから)に素直にペロペロです。
生まれて初めて食べるアイスクリームに年相応の女の子顔をしております。
「無表情、泣き顔、キレ顔」ばかりのミカサがこんな顔するんだとビックリですね。
さらに刮目すべき点は「エレンも食べて」と自分の食べかけを差し出したことでしょう。
か、か…関節キスだー!ミカサめなかなかやりおるわい。
これがラブコメだったら一大事件に発展ですよ。でも、エレンのやつ自然とミカサの食べかけペロペロしやがった。この男にラブコメ主人公は不可能だ(察し)。その後もミカサはファインプレーを見せてくれます。
最後のルート分岐点
オレは…お前の何だ?
ミカサさん完全にメスの反応である。
こんなラブコメ風味の展開ですが、(あくまでミカサ視点では)彼女にとって最後のルート分岐点だったのです。「ときメモ2」の八重花桜梨ルートでいえば「遅咲きの桜・決意」イベント消化ぐらい重要です。退学するかの分岐点やで!
ミカサ…お前はどうして…オレの事を気にかけてくれるんだ?子供の頃オレに助けられたからか?それとも…オレは家族だからか?オレは…お前の何だ?
エレンの問いかけにミカサは「家族」と解答したが、どうやらこの選択はミスってしまったようです。もちろん「ときメモ」のような三択じゃないから、何と答えるのがベストだったかは分かりません。
でも、この「家族」ってアンサーがエレンの人類滅亡計画のトリガーになってしまった(ように描かれてる)。
ミカサはどう答えれば良かったんだろう…
あの時、もし私が別の答えを選んでいたら
なぜエレンを気にかけるてくれるのか。
エレンはミカサのなんなのか。
ミカサの選択肢
・あなたは…家族 ←間違い?
・あなたは…○○ ←正解?
不正解を選んでしまいバッドエンド突入したような描かれ方だったんだが…。
ちなみに、エレンは質問をする前にマーレに住む移民集団を見て涙を流していました。「…まだ何も」と含みを持たせ(これから起こる)、彼らは自分たちと同じ境遇であると。「ある日、突然日常が終わって何もかも奪われた」「すべての自由を…奪われるんだ」なんて語りだしたのです。
泣いてた理由は「進撃の巨人」の力で未来を見て知っていたからでしょうねぇ。未来を!末路を!すなわち、もうすぐ「地鳴らし」発動によって移民の人達を皆殺しにしてしまう。事実上、エレンがぶっ殺すことになる。
全ての自由を奪ってしまう張本人が泣いていた。
「これから俺があんた達を殺す」という涙といったところか。
これを踏まえて、ミカサはなんて答えるのが正解だったんだろうか。選択肢次第では外の人類滅亡(地鳴らし発動)を決めたエレンを止められたのだろうか。
なぜ気にかけてくれるのか?「家族だから」というのは裏を返せば、家族じゃなかったら気にかけないという意地悪なアンサーでもあるよなぁ。エレンが突き進む道はモロにこれだし…。
「大事な人」と「他人」
エレンは…俺達を守るために壁外人類を犠牲にした
そもそもエレンがこの選択を取ってもおかしくないことは決行前から示唆されてはいたが…。
はじめて外の世界があると知った時も、外の敵みんな殺せば自由になれるじゃんとか言ったり。「進撃の巨人」継承を調査兵団の仲間からは絶対に出さないことを鉄の意思で決めてたり。
大事な者を守るために他人を犠牲にするのは是か非か。
この辺が31巻のテーマにもなっている(ような気がした)。
エレンだけでなく群像劇のようの描かれております。
31巻は哲学チックなテーマだった件
壁外の人類を全部犠牲にするって壮大なスケールでは無いものの「家族(大事な人)を守るために善悪問わず他人を犠牲にすること」でそれぞれが選択をしていく。これはもう正解が分からない。
例えばアニ…。
彼女には血は繋がらないけど父親が…家族がいると独白します。
125話「夕焼け」
私には…帰りを待つ父親がいる。そして…私と同じ様に、他の人にも大事な人がいる…。もうすべてがどうでもいいとは思わない。私はこれまで取り返しのつかない罪を犯したと思ってる。…でも、父の元へ帰るためならまた同じことをやる
スケールこそ違うけど、エレンの決めた選択肢と同じですなぁ。
これを聞いた同期の微妙なしかし納得もしている顔が何ともいえん味がある。
モブキャラすら「大事な者を守るために他人を犠牲にするのは是か非か」と向き合ってたのが熱くもあり哲学チックでもありました。エレンやアニの選択も正解だし、間違いかもしれない。
だけど、おそらく『進撃の巨人』は後者に概ね進むっぽいですね。コニーが最後に出した選択がこのテーマの縮図かなあと思ったり思わなかったり。コニーが出した答えは人としての誇りを示していたのかも。
126話「矜持」
氏も「家族>>>>他人」であり、家族を守るために他人を犠牲にしようとしていたのだが、別の答えを出していた。サブタイ通り矜持があったね。果たして、エレンの選択は「母ちゃんに誇れる」ものなのかと言わんばかりである。
○○が大事だからだ。他の誰よりも…。
続きに「だがしかし!」があったようにも見えました。
人間讃歌のようですらありましたね。
「地鳴らし」の果てに手に入れられる自由。
そりゃ尾崎豊も歌うっちゅーの!自由って一体なんだ?
ミカサとマフラー
ミカサとマフラー
思ひ出のマフラーを再び手に入れた。
ミカサとマフラーは「部屋とワイシャツと私」ぐらいエモい組み合わせです。
しかし、この漫画自体が「家族愛」って素晴らしいと描く一方で、「家族は呪縛」としても描いてきたんで、こちとらどう捉えていいか分からない面もある。マフラーはそれを象徴してるアイテムである。
本編ではまだ身につけていないが、31巻の表紙はマフラー装備してるミカサがエレンの元へ向かってるようにも描かれてるので、今後、このマフラーがどう作用していくのかも注目なり。ドラクエ3でいえば「ひかりのたま」ぐらい世界を救う必須アイテムに見える。
そもそも、なんでエレンはミカサにマフラー巻いてあげたんじゃろ?
112話
あなたは敵国とはいえそこに住む関係ない人や子供を巻き込むような人じゃない。誰よりも私達を思い大切にしてきたのがあなた…。だってそうでしょ?攫われた私を助けてくれたあなたは…マフラーを私に巻いてくれたのは…あなたが優しいからでしょ?
んで、エレンは敵国に住む関係ない人達を犠牲にする様子。
ミカサの理屈でいえばエレンは優しくないって事になってしまうのでしょうか…。
・ミカサはエレンにとって何なのか…「家族」は不正解?
・ミカサにマフラー巻いたのはなぜ…「優しいから」は不正解?
これも正解に見えるんじゃよなぁ。
31巻冒頭のミカサの選択は決して間違ってたわけでもないような。知らんけど。
ま、一つ予想できることがあるとすれば、今度はミカサがマフラーを使う(巻いてあげる)に100000の心臓を捧げる!
その相手はエレンというより寒くて帰るところがない始祖ユミルかなぁと。つーか、世界を終わらせるって選択したのはエレンでなくユミルさんに見える。「決めるのはお前だ」「お前が選べ」(122話)ですしおすし。
真に止めるべきはエレンなのか始祖ユミルなのかってオチがありそうかなと。わいはマフラーが宝具に見えるぞい。
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コメント
エレンは優しいんだけどマーレや世界でのエルディア人の扱いを見て理解していたから家族を守るためには世界を潰そうとしてるんだよな。エレンがライナー言った通りもう仕方のないことだと思う。ミカサがエレンの質問に対して好きな人と答えたとしてもマーレに攻撃してただろうな。
間接キスはラブがコメるカウントダウンなムードなんだが
関節キスはちょっとフェチのクセが強すぎるわぃ!
でも面白いからそのままで!
腋=関節
関節キス=腋キス