『よふかしのうた』183話：夏になったらさ 感想・考察 エンディングが見えた（ような気がした）！

『よふかしのうた』183話：夏になったらさ

 

え？もうこれ巻きに入ってない？

 

終わりが近い匂いがプンプン漂ってます。

終息へ向けた含みある伏線がガン盛りになってる（ような気がする）。

 

ナズナちゃんが恋する乙女化して「はじまったな！」と歓喜しまくってたら終わりへのカウントダウンになってしまったでござるの巻き。

 

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冬休みはデート

 

コウは「つまり！デートってことだよ！！」を唱えた！ミス！なんとナズナちゃんは反応に困っている。

 

恋する乙女モードが発動してからファインプレーを連発するナズナちゃんですけど、照れてテンパって「はわわ」モード発動も可愛いけど、ガチ恋したからこそ反応に困ってるのも実に良い。素晴らしい。

 

「デート」というワードでフリーズしたナズナちゃん可愛い。ま、デートと言ってもやる事は変わらず2人で遊ぶだけなんですが、それがまさに終幕が近いかのように時が一気に流れていくのです。

クリスマス

クリスマスだぞコウ君！

 

サンタコスのナズナちゃん可愛い…。

 

まあ、ナズナちゃんは本人が「あたしは割となんでも似合う」と言うように、何を着てもめちゃくちゃ可愛いんですけど。

 

しかし、ラブコメ最大イベントのクリスマスをダイジェストのように消化するか（そもそもラブコメ漫画でない）。

 

甲斐性無しのコウがプレゼントなんて用意してるわけないと踏んでたナズナちゃんですが、コウはここでもイケメンムーブかましてちゃんとプレゼント用意してるのでした。

 

こ、これ…

 

どうせプレゼント用意してないと踏んで酒を奢らせてチャラにしようと企んでたナズナちゃんの斜め上を行くイケメンムーブである。

 

またまた反応に困ってフリーズするナズナちゃんが可愛い。

「あ、ドモ」とか取り繕った返しだったけど恋する乙女は大パニックだったのは明かでしょう。

 

そして、このクリスマスプレゼントがもう終わりが近いことを告げるアイテムとそれに沿ったエピソードだったのです。プレゼントは写真立て。プラスで39枚取れるインスタントカメラ。スマホ普及と共にすっかり消えた一昔前の文明ですね。

 

この前も公衆電話から電話かけたりと、ちょくちょく平成を思い起こさせるノスタルジックなところ付いてくるよなぁ。

 

で、インスタントカメラと2人の冬休みデートがクライマックスに向けて盛り上がってる感をバリバリにさせてるのです。

夏へのフラグを立てる

夏…夏になったらさ。海とか行こうね。（183話）

 

夏に向けて壮大なフラグを立てるの図！

 

これはバトル漫画における「この戦いが終わったら結婚するんだ」の死亡フラグのように見えるが、どうなんでしょうか。本当にちゃんと写真撮るために夏まではやりそうにも見えますが…。

 

というのも『よふかしのうた』って作中の次期は修学旅行いったり服装などから「初秋（晩夏）～冬」の次期なんだろうなぁってなんとなく察せられましたが、探偵さんとのデートできちっと次期が分かりました。

作中の時期が明白になった

「君が最初に七草に吸われてからどれだけが経った？」

「3か月くらい…です」

「フム」（182話）

 

作中でナズナちゃんと出会って血を吸われてから約3ヶ月しか経過してないことが明らかになった。アキラの制服の変換や、ナイトプールに行ったり学校のプールにドボン！を踏まえると、コウとナズナちゃんが出会ったのは9月である（1話）。

 

一般的に学生の衣替えは6月1日に冬服から夏服、10月1日に夏服から冬服になることを踏まえ、具体的な年月は1～22話が9月、23話から10月になってるわけです。

 

アキラの制服（7話＆23話）

 

コウとナズナちゃんが出会った1話は9月！！

 

また吸血鬼ルールによって、はじめて吸血鬼から血を吸われて1年以内でないと眷属になれないルールもあります。これを踏まえるともうエンディングが見えた（ような気がする）。

 

1話冒頭の意味深なコウが佇みナズナちゃんが寝てるシーン。

 

これってさ。

今のナズナちゃんの家（コウと同じ団地）で1年経過して血を吸った顛末なんじゃね？と思ったり思わなかったり。

 

1話

 

物語が進んだ今なら分かる。床の模様を見ても明らかで、ここは今のナズナちゃんが住んでる部屋です。コウと同じ団地です。リビングにテレビとゲーム機と小物置いてるだけで、あとは一切何も置いてない、オブジェゼロのナズナちゃんの借りてる団地の部屋です。

 

そこで寝てるナズナちゃんとシリアス顔のコウ…って図式。服装から9月とか10月なのだろう。これで、もうはっきり言って分かる。神汁の桂馬くんの言葉を借りれば「エンディングが見えた！」である。

エンディングが見えた！

吸血鬼が人間に恋した状態で血を吸ったらどうなるか？

2つの説が作中で提唱されました。

 

・あれ？知らなんですか？〝吸血鬼から惚れた人間の血は吸ってはいけない〟っていうルールがあるんですけど…。

（吸血鬼なら感覚的に分かるそのルールを破ると）その人間を殺してしまう！

 

私ね人間になりたいの。人として死にたい。ずっとず～っと夢見てきた。その方法は吸血鬼が人間に恋をして血を吸わなきゃいけない。私は君を好きになりたい。恋をしたいの。（158話）

 

ススキぴっぴが唱えた（彼女はこれを信じてるからコウの血は吸わない）、その人間を殺してしまう説。後者はキクさんが唱えた人間に戻れる説。

 

前者はなんか無かったことになってるのか作中で一切の追及が無い。

後者は現在の作中の定説となって物語を進行させてます。

 

 

後者のロジックで今のナズナちゃんとコウに当てはめると、「ナズナちゃんは人間になる！コウは吸血鬼になる！」というルートです。

 

しかし、これがそのまんま当てはまらないルートもある。

それがはじめて血を吸われ1年以内じゃなきゃ吸血鬼になれないです。

 

人が吸血鬼に初めて血を吸われてから、吸血鬼になれる猶予期間は1年だよね。（182話）

 

9月にはじめて血を吸われた。翌年の9月までにコウはナズナちゃんに恋してる状況で血を吸われなきゃ、吸血鬼になれないのである。

 

1話冒頭のコウの服装よ（ジャンパーを着用してるので9月意向の可能性が高い）。

 

仮にだよ！2人が出会って血を吸ったのが9月で、1年以降経過した後に恋する乙女状態のナズナちゃんがコウの血を吸ったなら…？

 

 

この2つは並行する。

 

つまりだ。恋する乙女状態のナズナちゃんが、今のコウの血を吸えば「ナズナちゃん人間になる＆コウは吸血鬼になる」わけですね。それが翌年度の9月以降だと、「ナズナちゃん人間になる＆コウは吸血鬼になれない」となるわけです。

 

ナズナちゃんが人間になって、コウは人間のまま…という未来予想が起こるわけです。それが1話冒頭の意味深シーンのアンサーな可能性が微レ存。

最高のダイジェスト（サイレント漫画）

時が過ぎてく

 

それにしても今回は本当に凄い深みと味わいがあった。

 

月の満ち欠けで時の経過を表現しており、月の満ち欠けは約30日毎でエンドレス繰り返します。

 

 

今回の月の満ち欠けを踏まえると20日ぐらい経過したのは明かでしょう。その時間経過を完全にサイレント漫画のように、台詞一切無く数ページで済ませてる表現も絶妙というね。

 

一気に時を進めて終わりが近いことを示し、どうしようもなく寂しい気持ちになってきますなぁ。

 

冬休みのはじまりと年明けを描いてた。

一気に時間が進められてしまう。

 

もう、その展開がもったいなくてもったいなくてしょうがないってのが個人的な感想。今回描かれた間の出来事はあまりにも眩しくて楽しそうで、珠玉のシーンの連続ですよ。

 

クリスマスで来夏の約束したりそこから含みのある写真パシャりだったり、だらだらゲームして過ごす2人の様子だったり、酒盛りあった様子だったり、キャンプファイヤーしてるシーンだったり…。そんで初詣。

 

これまで過ごしてきたイベントを楽しそうな笑顔で一気に魅せる。これらがもうとにかく素晴らしい。こうして一気に時系列を進めるとどうしようもなく寂しい気持ちになってきますなぁ。

 

同時に、これほどまでに面白い青春を過ごしてる様子がダイジェストでサイレントで紡がれるというね。もうね、それほどまでに2人の冬休みは抜けて面白かったわけ。最高だったわけ。

 

そんなサイレント描写で2人の煌めきを描き…、気付くわけですよ。

鈍感主人公のコウくんでも。

 

なんで血吸わないんだろう…

 

確かにその疑問の通り。さすがに鈍感主人公でもアヤシイと思うし疑問を呈する。そこから、ナズナちゃんは自分に惚れてると気付けるかどうかは分かりません。

 

一つ言えるのは、いまナズナちゃんが血を吸ったらヤバイ（並行するシュレティンガーの箱的な意味においても）。しかし、9月に出会ってはじめて血を吸った1話を踏まえると、はじめて吸血された人間は1年以内に惚れて吸血鬼（眷属）ルールを踏まえると…？

 

恋する乙女状態のナズちゃんがコウの血を吸ったら、ナズナちゃんは人間になって、1年経過したコウは吸血鬼になれなかったルートが見えた（ような気がする）。

 

「ナズナちゃん人間になる＋1年経過してコウは吸血になれず人間のままは最高のハッピーエンドの顛末なのかなぁと。

 

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