『ワンピース』第877話 甘くない
ワンピらしからぬシリアス一辺倒のカタクリ。チョッパーとブルックに一切手出しをしないで座ってたり、ビッグマムが「麦わら一味」を殲滅させていなかった事に動じなかったり、未来予知ではなくルフィが来る事をなんとなく感じ取ってたいたようで熱いですね。
熱いといえばルフィの「火拳銃(レッドホーク)」は漫画的な表現というわけでなく、ガチで燃えてて炎が視認できるようです。エースの「火拳」のオマージュ的意味だけでなく。サンジも視認できる炎出すし、燃える攻撃は「悪魔の実」とも「覇気」とも「血統因子」とも関係無いのかな。
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ペロスペロー自身7億の懸賞金であり、おそらく「覇気」も使えて「悪魔の実」能力も相当鍛えているでしょう(Mr.3の「ドルドルの実」と同系統の能力ですが作り出すものはディティールに凝っており使いこなし方も遥か上のレベル)。
そんなペロスペローでも「炎!?」と驚いています。新世界の大海賊でも「悪魔の実」能力とは別に人体発火させるのは珍しい現象であることが伺えます。
世界を夜明けへと導く者達
語るペドロ
おれは思う。ルフィ達こそが
数百年間、我ら一族と“光月家”が待ち続けた
世界を夜明けへと導く者達だ!!
今回最も括目ポイントはやっぱりここだね。「我ら一族」はミンク族全体でしょう。ペドロはルフィ達こそミンク族と光月家が数百年間も待ち続けた「世界を夜明け」へ導く者達であると述べます。
「世界の夜明け」ってワードはネコマムシも同じ事を述べていました。現時点で判断するならば天竜人が支配する世界を指して「夜」と比喩し、「夜が明ける=天竜人の支配が終わる」という意味合いで受け取れます。白ひげが言っていた「世界がひっくり返る」と同じって解釈でいいのかな。
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「世界の夜明け」を待つミンク族
世界を「夜明け」へと導く=世界を変える
・わしはネコマムシ!世界の夜明けを待つ男!(809話)
・(夜明けを?)世界が待ってるんだ…(810話)
・“世界の夜明け”の日は近い!おれは帰らねばならん!(850話)
・(麦わらの一味は)世界を“夜明け”へ導く者達だとおれは信じる!あいつらはやがてお前達を超え世界を変える!(850話)
「世界の夜明け」について語るネコマムシやペドロ。ミンク族と光月家は数百年間(多分800年)も「世界を夜明け」(天竜人支配終わらせる)へ導く者達を待ち続けていたそうな。それもミンク族は使命であるかのような言い回しです。これが気になる。
極論を言えば、ミンク族は天竜人が世界を支配しようがあまり関係ない生活(ズニーシャの上で暮らす)をしていました。文明の外というか。世界政府の中心で天竜人が支配していようがしてなかろうが影響されないじゃん。
千年ズニーシャの上でミンク族は暮らしてる
魚人族のように人間に差別されたとか本物の太陽を求めてるとかそういうのでなく、空白の100年よりも昔からズニーシャの上で生活を続けているのがミンク族であります。外の世界とほとんど関わり持ってないと思われ。
大昔 | 世界情勢? | ズニーシャ罪を犯し歩く事のみ許可 |
1000年前 | 世界情勢? | ミンク族が歩くゾウの上で暮らす |
900~800年前
空白の100年 |
ある巨大な王国が栄える
20の連合国が巨大な王国を滅ぼす 19人の王が天竜人となる 現在まで続く世界政府樹立 光月一族が「歴史の本文」残す |
ミンク族ゾウの上で暮らす
(世界情勢と関係あんのか?) |
800年前に「歴史の本文」を作った光月家は、滅んだといわれる「ある巨大な王国」と関係あるんだろうなって想像できるが、ミンク族は世界情勢とまったく関係なくゾウの上で暮らし続けてたとしか思えん。なんで光月家の家臣となって、同じく「世界の夜明け」を待つのだろうか。
やはり空白の100年の間に光月家の家臣となるような何かがあったのでしょうかね。それとももっと昔から盟友関係なのか。
そういや、巨ゾウ自身は「大昔に罪をおかした」そうです。それ以降は歩くことしか許されてないのでずっと命令に従って歩いてるのだとか(821話)。大昔の罪とは具体的に何なのか、そして1000年以上彷徨い歩き続ける巨象となったわけあるが…。ただ歩き続けろって誰が命令したんだろ?
モモの助の言う事だけ聞いてたので、光月家の先祖にただ歩くように命じられて1000年以上歩き続けていると予想できるが。この辺りが光月家とミンク族の関係のはじまりなのかな。
また、古代兵器は3つ(プルトン、ポセイドン、ウラヌス)だけど、あくまでも光月家の先祖が空白の100年の間に「歴史の本文」に在り処を書き残したものが3つで、空白の100年より前に「罪をおかして歩くことしか許されないズニーシャ」は、「歴史の本文」には記されていないけど古代兵器的なポジションの可能性も微粒子レベルで存在します。ギリシア神話ならサイクロプス(鍛冶の巨人神)かな。
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うーむ。「ある巨大な王国」とも「空白の100年」とも直接の関わりが無さそうなのに、「歴史の本文」を残した光月家と兄弟分で家臣となってるミンク族は色々と謎が多いですね。
「世界を夜明け」へ導くのはロジャーではなかった
ネコマムシとイヌアラシは海賊王のクルー
そういえば、モモの助の父・おでんとネコマムシとイヌアラシは海賊王ロジャーの船員だったそうです。おでんの従者として白ひげの船に乗ってて、ロジャーにスカウトされて移籍したそうな。
ネコとイヌは途中まででラフテルへ同行まではしてないとか。なんで主君のおでんだけ最後まで付き合って、従者の2人は途中までしか同行しなかったのだろうか。謎である。
そして、ロジャーたちはラフテルへ辿り着き「ワンピース(ひとつなぎの大秘宝)」を見つけたと言われていますが、世界は「ひっくり返って」いません。この世界はいまだに天竜人が支配したままです。レイリーいわく、歴史の全てを知ったが「少々急ぎすぎた」とのこ。
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「ワンピース(ひとつなぎの大秘宝)」を見つければ世界がひっくり返るそうだけど、ひっくり返すには時期やタイミングも必要という事でしょうか…。単純に「この世界に戦いを挑む」にはロジャーの残りの寿命じゃ間に合わなかっただけなのかな。
おでん(とミンク族)サイドから見ると、数百年来の悲願であろう世界の秘密を知り(=ワンピースを見つけ)ようやく「世界の夜明け」かというところで、この世界に戦いを挑めなかったのは無念だったのかなぁ…。いつかはロジャー海賊団の詳細が知りたいし、「ワノ国」編が楽しみですね。
ロジャーは海賊王にはなったけど、「世界を夜明け」には導けなかったのである。やはりルフィがロジャー超えするのでしょうね。また、「世界を夜明けへと導く者達だ」とルフィひとりを指すでなく、一味を指して複数形なのも気になる。個人でないのか。
夜明け=DAWN
DAWN
「夜明け」とは英語で「DAWN(ドーン)」である。「DAWN」はワンピでは超重要なサブタイトルとなっています。1話と601話のサブタイトルは伝説の始まりを示唆していました。
・1話「ROMACE DAWN-冒険の夜明け-」
・601話「ROMANCE DAWN for the new world-新しい世界への冒険の夜明け-」
冒険の「夜明け」として、ルフィの旅の始まりと、2年経過し新世界を目指す旅の始まりに「DAWN」(夜明け)のサブタイトルを使っています。「世界の夜明け」のサブタイ(最終回)は「WORLD DAWN」か?ついでにルフィの生まれ故郷ゴア王国&フーシャ村は「ドーン島」ですし、擬音で「どん!」と作中で多様されまくり。
『ワンピース』という物語で「夜明け(DAWN)」は最重要の意味合いを持つ単語でしょう。ひょっとしたら「Dの一族(名を持つ)」の「D」というのも「DAWN」という関係があるのかもしれません。「夜明け」をネタにしたエピソードも枚挙にいとまがない。ワンピで描かれる「夜明け(DAWN)」とは新しい始まりを意味する。
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しかも、ルフィサイドから見た「夜明け」だけではありません。敵対するサイドからも「夜明け」は描かれるところがワンピの奥深さと面白さでしょう。例えば初期のシロップ村のクロ戦やスリラーバークのモリアさん戦が顕著でしょう。
敵サイドも「夜明け」を夢見る
キャプテン・クロの「夜明け」の計画、モリアさんは「夜明け」が来れば勝利であった。一方のルフィは、そんな敵サイドの「夜明け」(=勝利)をさせない戦いを繰り広げて、クロとモリアさんの「夜明け」を阻止しました。
クロもモリアさんも自身の望む「夜明け」にはならなかった。別の「夜明け」となったのである。このようにルフィサイドだけが新しいはじまりとしての「夜明け」を目指すわけでなく、180度違った「夜明け」を目指す敵サイドもいるのがワンピの読み応えを増すところ。これは結局、ルフィとティーチの2つの「D」(夜明け)が交差することに行き着くと踏んでますがね。
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「夜明け(DAWN)」はルフィたち「麦わら一味」だけでなく、敵対する海賊も別角度で「夜明け」を目指すのは深いよなって。新たな時代、新たな事象に比喩として使われる「夜明け(DAWN)」は意味深です。「世界の夜明」の詳細が楽しみです。まる。
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ONE PIECE モノクロ版 86 (ジャンプコミックスDIGITAL)
集英社 (2017-09-04)
コメント
古今東西昔から革命は市民の手で行われてるように思いますが、実際は前の権力者を倒し別の権力者が政権を握るために市民を煽って、打倒させるのが多かったですから
単純に「この世界に戦いを挑む」にはロジャーの残りの寿命じゃ間に合わなかった
世界中の人々に意識革命を起こさせる時間や天龍人の真実?や空白の歴史伝える時間なのでは?
ミホークが言ってた、ルフィには周りを味方につける能力があり、一番恐ろしい能力と言っているのは、夜明け(世界をひっくり返す)者の重要事項だと思ってます。
レイリーの言っていた、ゆっくり時間をかけて世界を見ると言うことは、世界中を味方につけて来いと言っているものかと。
ペロスペローが炎に驚いたのは、単に飴が炎(熱?)に弱いからかなって思いました。
とりあえずウホリシアが名前で大半の読者が想像したであろう、そのまんまの容姿で笑ったwでもマジ可愛そうだなウホリシア、サイはどうするんだこれ…
ロジャーたちは、急ぎすぎて敵を作っちゃったんじゃないですかね。ロジャー関連のエピソードは、まぁ恨まれてますし。急がなかったら、0巻に登場してたシキ一派とかとも仲良くなってたかもしれない。
焦らず、上陸した全ての島で冒険し尽くしてラフテルに辿り着く。それがラフテルに到達する1番の近道なのかもしれませんね。
DAWNがDってのは説得力ありますね!
ロジャーのDは大海賊時代の夜明けを作ったDでしょうか。
ルフィさん、
カタクリと戦うならビッグマムと戦ってくださいよ…
ロジャーやエースなら「オレは逃げない!」って言ってる場面でしょうに。
ウホリシアちゃんは単行本SBSで出てますよ~
ゾウさん、オペオペの実での永遠の命を得たジョイ・ボーイとかないですかねぇ
海王類と同じような話し方だし
ロジャーが世界をひっくり返すのに時間経過が必要だったとして、処刑されたのが今から24年前。
24年で何か大きく変わることがあるだろうか?
“急ぎすぎた”
自分達ではどうにもできないなにかが準備できていなかった?
それは革命軍の活動では?
特権階級でも倒しうると人々が信じる下地が必要だったのかも。
ドラゴンとロジャーや白ひげなどの繋がりがあったかも知れませんよね。ドラゴンはロジャー達の世代、か少し下でしょうから。
サンジの全身発火はそれほどまでの感情の昂り?か、何なのか分かりませんが、
ルフィのレッドホークは、空気を断熱圧縮し、発火する程に速いって表現だと思っています。
〉〉11
ギア2と武装色の応用だろ。
ギア2で体の中の血流を速くして、当然腕も速くなって蒸気がでる。
そこに武装色で腕を硬化すれば毛穴とかから火が出てくる。説明めんどくさいから、調べてみればわかる
ミンク族は、「天竜人の影響を受けない生活をしている」から世界の夜明けを待つのは不思議とおっしゃってますが、逆に考えるとしっくりきませんか?
世界の夜明けを待つために、天竜人の影響を受けないズニーシャの上での生活を選んだ。
空白の百年は、明らかに天竜人(もしくはは世界政府)により隠されてそうですし、世界政府に加盟していない国は、正しい歴史を紡ぐために加盟しなかったのでは?と思います。
と考えると、ワノ国で空白の百年に関する真実が判明しそうで非常に楽しみです。
DAWN…… どーん!
という効果音が劇中多用されることと何か関係が?(無いか