『ドラゴンボール』とにかく凄まじいほどの達人チャパ王

 

『ドラゴンボール』のチャパ王を掘り下げてみたい。

 

第22～23回天下一武道会の予選1回戦で孫悟空と対戦して敗れた男である。いわく「とにかくすさまじいほどの達人らしい」実力者です。過去の天下一武道優勝者でもある。

 

肩書すごい引き立て役であるがただ脇役では済まない魅力的なキャラでした。

 

チャパ王は天下一武道会優勝経験者

とにかく凄まじい程の達人らしい…。以前に出場した天下一武道会では対戦相手から、ただの一度もかすられもせずに優勝をさらったそうだ…！（140話）

 

チャパ王は過去の天下一武道会で優勝した実力者です。

ここで気になるのはいつの天下一武道会で優勝したのかでしょう。

 

作中で描かれた天下一武道の結果は以下の通り。

 

孫悟空の年齢	大会数	優勝者と準優勝者
悟空（12歳）	第21回	優勝：ジャッキー・チュン、準優勝：孫悟空
悟空（15歳）	第22回	優勝：天津飯、準優勝：孫悟空
悟空（18歳）	第23回	優勝：孫悟空、準優勝：マジュニア
悟空（29歳）	第24回	優勝：ミスター・サタン、準優勝：ジュエール
悟空（36歳）	第25回	優勝：ミスター・サタン、準優勝：18号

 

 

大会開催は第24回天下一武道からは不定期開催になりましたけど、第21～23回までは3年間隔で開催されており、それ以前は5年置きに開催されていました。

 

つまり、第20回天下一武道は悟空7歳時、第19回天下一武道は悟空2歳時に開催されてます。

 

で、チャパ王は正確な年齢不明ながら普通の人間なんで、第19～20回の天下一武道優勝が濃厚です（顔だけで「あれチャパ王じゃないのか？」とモブに指摘されてる）。

 

で、ズバリ言うとチャパ王はどう考えても第20回天下一武道会優勝説が濃厚です。

理由は単純でアニメオリジナルとはいえタンバリンに殺害されたからです。

チャパ王は第20回天下一武道優勝説

タンバリンに殺害されるチャパ王の図

 

ピッコロ大魔王が生み出した魔族のタンバリンは天下一武道出場者の殺害を命じられていました。

 

漫画版では、ナムとギランの2人仕留めてるところしか描かれてませんが、アニメ版は尺伸ばしの為かタンバリンはもっと沢山仕留めました（80～90年代はアニメ1話に原作漫画2～3話ぶっ込んで原作に追いつきオリジナル展開やりまくってました）。

 

その一人がチャパ王です。

タンバリンは天下一武道会で優勝した事あるチャパ王を狙って来たのです。

 

八手拳を繰り出すも鼻で笑われ「なにが八手拳だ？笑わせやがる！それなら俺様のは百手拳だ！」ともっと凄いパンチ連打でやられてしまいました。

 

タンバリンがチャパ王を殺害した事実が、そのままチャパ王が第20回天下一武道会優勝者の証左ですよ。なぜなら盗んだ名簿は10年分だからなり。

 

そしてこれがここ10年あまりの天下一武道会の出場者名簿です。偶然、そのボールも同じ武道会場にあったので一石二鳥でしたよ（136話）

 

「魔封波」を恐れたピッコロ大魔王は天下一武道会本選出場者の名簿を盗みました。盗んだのは「ここ10年あまり」です。といっても第21回天下一武道までは5年ごとの開催だったので、裏を返せばその名簿に載ってて…しかも優勝者だなと尋ねられてたので、第20回優勝者が濃厚かなぁと。

 

 

チャパ王は第21回（優勝ジャッキー・チュン）の一つ前の第20回天下一武道でかすられもせずに優勝したと推測される。

 

占いババのとこにいたアックマンが優勝したの第19回以前かな。アックマンについては解説に定評あるヤムチャもまったく知らんかったからね。

チャパ王は世界トップレベルの人間

115話

 

チャパ王といえば「八手拳」である。あまりのはやい動きで8本もの腕があるように見えるという大多数に知られた技です。必殺技「八手拳」については、亀仙人もヤムチャも凄い技という風に語ってました。

 

ま、孫悟空には全部見切られて受け止められてましたけどね。

 

ただ、この「八手拳」は凄い技だったのは明白で、悟空は本選決勝の対天津飯との戦いでそっくりそのままリボンを付けて真似してました。

 

八手拳をラーニングした孫悟空（132話）

 

天津飯の「四妖拳」に手も足も出ない（尻尾で対抗はできた）悟空は、超スピードで腕8本にして「四妖拳」を破って見せたのである。

 

どう見てもチャパ王のおかげです！

 

チャパ王の「八手拳」があったからこそ。もしも予選1回戦でチャパ王と戦ってなければ天津飯の「四妖拳」に敗れてた可能性もあるわけです。

 

天津飯の「四妖拳」攻略できたのはチャパ王のおかげ説！

 

また、本選に出てたパンプットや男狼よりもチャパ王は遥かに強いだろう。実際に戦った、悟空は手加減したとはいえそれなりに攻防したチャパ王と秒殺したパンプットからも明らかです。

 

チャパ王は亀仙人・鶴仙人の弟子を除けば人類最強説！

 

対悟空で比べればパンプットより絶対強いし、瓦14枚割りのミスター・サタンの遥か格上です。地球人…の中で超人の領域である亀仙流・鶴仙流を除けば…人類の最高到達点にいたかもしれん（ヤジロベーも除外っす）。

 

チャパ王は亀仙流・鶴仙流の常識を超えた達人以外の一般的な地球人武道家の最高到達点なのかもしれない！めちゃくちゃ強い！

舐めプだった第22回予選

おやおや、ずいぶんかわいいお相手ですな（114話）

 

第21回天下一武道会準優勝者の孫悟空はとうぜん注目の的である。ガキなのにヤベー実力者ってのは天下一武道会参加者にとっては共通の情報です。

 

にも拘わらず、チャパ王は予選で悟空と対峙してもまったく相手のことを知らなかった。

 

（おそらく）第20回武道会優勝者が、その次の大会の準優勝者をまったく知らないってのは興味深い事象である。つまり、チャパ王はかすられもせず天下一武道会優勝した後、次の大会はまるでチェックしてなったわけですよ。

 

それ故に、かすることも許さず圧勝して天下一武道会制した男が再び大会に参加した理由が気になる。なんか武を極めて退屈だったので、世界一の大会で刺激を受けようとしたのだろうか？

 

前回大会の準優勝者をまったく知識無い、前々大会優勝者（多分）って構図は色んな背景を妄想させるね。

惨敗からの3年後

パンプットよりは戦えてたけど、孫悟空に惨敗だったチャパ王は3年後の第23回天下一武道会の予選一回戦で再び悟空と当たるのであった。

 

またもや最初の試合が貴様とはな…。まあ、よかろう…。前回の雪辱を晴らすという意味では絶交の相手ではある…（167話）

 

チャパ王△□×（さんかっけー死角無し）！

 

チャパ王は、前回大会で舐めプして第21回準優勝者の孫悟空の情報は無かった。しかし、一方的に負けたことで明らかに悟空を意識してるの明白である。予選1回戦でまたまた巡り合ったが、雪辱を晴らすならお前しかいないと強敵に挑む姿勢がグッド！

 

冷や汗を掻きながら笑ってるんだもん。これぞ『ドラゴンボール』（ワンピにも受け継がれる）最強の相手と戦えるからこその喜びです。笑うんです！超難敵とガチンコで戦えると！

 

チャパ王はその心境ですよ。内心はビビッて冷や汗かきつつも、最強の相手と戦えるって喜びも同時にある絶妙な表情で孫悟空との再戦に臨むわけ！

チャパ王の成長っぷり

く…！それが構えか…ふざけおって…！武道を舐めると痛い目に合うぞ！（167話）

 

一見すれば常識の範囲を超えた超人であるヤムチャ・天津飯・クリリンだけが無我の境地みたいな悟空の状況に一目置いてて、チャパ王は「無」の悟空に気付けないマヌケな図である。

 

つってもこいつらは普通の人間の常識超えてるクソヤベー奴等です。気配に気づかず、舐めてんのか？と思うチャパ王の反応は至極まっとうでもある。

 

なにより括目すべきはチャパ王の構えですよ。

3年前と一変してる。

 

114話

 

3年前のチャパ王の構えは右手を上げて指先下げつつ左手は防御態勢でした。3年後の第23回天下一武道会で見せた構えと明らかに違う。みしろ左手上げて右手を抑え・隠してる構えは孫悟空そのまんまです。

 

完全に一致

 

3年前に惨敗した悟空の構えとまったく同じ構えで神様修行後の悟空と相対したチャパ王。3年前とは構えが違ってます。これこそ悟空にナメプして敗れた成長の軌跡といっていい。

 

チャパ王は3年前にお惨敗した悟空の構えををパクったのである。予選で「八手拳」を経験して本選決勝で八手拳をパクった悟空のように、チャパ王は初手の構えを孫悟空からパクって3年後に相対したわけよ。

 

 

実査の実力差は天地でも、実はお互いが格闘家として高めあってる相乗効果があるわけです。チャパ王は隠れた凄いライバルにはならんも悟空が強くなった根底ですよ。

 

チャパ王は凄い格闘家です！！