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『かくしごと』(2月号)、漫画業界の七不思議

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『かくしごと』2017年2月号分

 

六条先生はあれですね。

すっかり「苛められキャラ」もしくは「オチキャラ」として定着してしまいました。

 

『かくしごと』ではこの手のキャラが少ないので六条先生のキャラとしての方向性は間違ってないです。むしろ重宝されている。いじられることによって魅力が光ってると思います(小並)。

 

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今回のテーマは「七不思議」。

学校の七不思議で六条先生に彼氏がいないことは七不思議ではありません。「ななふしぎ」というより「かなしすぎ」の辛辣な突っ込みはうまいなーって姫ちゃん同様に感心しきりでした。そんな姫ちゃんの反応が「かわいすぎ」です。

 

それにしても、相変わらず久米田先生の言葉遊びのセンスには上手いなって。

2017年2月号の『かくしごと』

今月の『かくしごと』収録は以下の通り。

 

第19号「不思議容疑」

第20号「七つの期待罪」

第21号「ヒキっていいなよ。」

第22号「七色インク」

第23号「誇張 締工作」

 

元ネタはそれぞれ『ふしぎ遊戯』(渡瀬悠宇)、『七つの大罪』(鈴木央)、『好きっていいなよ。』(葉月かなえ)、『七色インコ』(手塚治虫)、『課長島耕作』(弘兼憲史)でしょうか。

 

姫ちゃんに学校の七不思議の話を聞いた可久士は漫画業界の七不思議を探すのであった。『かくしごと』はギャグ漫画としてもホームコメディ漫画としても面白いけど、久米田先生の実体験をもとにしたマンガ家漫画も括目ポイントなり。

 

今回は特に「七不思議」とかけた業界の不思議が秀逸でした。

人類はいつも未来の知恵に期待している

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週刊作家は来週の自分に期待している

 

漫画で次回への続きが気になる引き、特に週刊連載作家の場合は「読者以上に良い続きが思いついたらいいなーって、来週の自分に期待している」とか。思いついて引いているのはせいぜい一割だそうな。実際にどうなのかは分かりませんけど…。

 

ちなみに、ジャンプ作家ならば『ドラゴンボール』の鳥山明先生は、先の展開を何も考えずに行き当たりばったりだったことは有名なエピソードです。

 

来週どうなるか作者本人にもわかりません。だから、毎週どうなるかドキドキしてかいてます。(ジャンプ1987年48号)

 

この巻末コメントは伝説です。『ドラゴンボール 超史集(AA)』の担当インタビューでも打ち合わせしても、まじで次回の展開まったく考えてなかった逸話の数々。いわく「自分が分からなければ、読者も分からないから面白いでしょ!」である。流石すぎる。

 

「人類はいつも未来の知恵に期待している!」は何も漫画家だけはありません。人類共通の至言だと思う。社畜だって明日の明後日の自分に期待して途中で帰るし、この記事だって数十分後の未来の自分に期待しています。

 

「日常のあるある」をネタにするのが、改蔵や絶望の真骨頂でしたが『かくしごと』はそれを漫画家マンガのネタに上手く落とし込んでますね。

ヒキっていいなよ。

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ヒキ

 

未来の自分に期待して、いつもは1話完結形式なのにめずらしく次回への「引き」をした可久士。ちなみに『かくしごと』は先々月の話でサイン会と姫ちゃんとのお出かけがバッティングするという初の「引き」をし、先月の話でうまくまとめていました。

 

つい最近起こった事なのでリアリティがありますね。つまり久米田先生も『かくしごと』で初の続きものを描いたのは未来の自分に期待していたのでしょう。

 

そこから「七不思議」を絡めた漫画業界の不思議のネタは上手かった。なんで雑誌連載では「柱文」や「煽り」があるのか、なぜ週刊漫画雑誌でページごとに紙の色がバラバラなのか、そもそも何で週刊誌の紙に色がついてるのか、本当の締め切り…など業界の七不思議をフィーチャー。

 

ほとんど何の解決にもなってなかった気がしましたが、きっと気のせいでしょう。

T屋さんの煽り

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T屋さんは内容と関係ない私的な事書いて

炎上させているじゃないですか

 

個人的な今回のネタの個人的MVPである。

 

T屋さんとは最近終了したマガジン連載作品『神さまの言うとおり弐』で次回の煽り文を書いて何度も炎上していた名物(?)担当さん。自分のプライベートの報告をしたり、「この間一緒に遊んだ女子大生のMさん見てるー!?書いたよー!」など次回の煽りを私的に使う炎上芸人です。

 

もはやT屋さんのメモ帳なんだか日記帳なんだか分からない煽り文。『神さまの言うとおり弐』がクライマックスを迎える中で、T屋さんの煽り文はある意味注目でもありました。

 

明石、空っぽになったハズなのになんで立ってるの!?と思った女子の皆さん!1か月後のX'mas、T屋の空っぽ予定をあなたが埋めてみませんか!?@magazine_tyaまで!(183話の煽り文)

 

担当・T屋です!根性は買いますがもらってばかりの明石より与える男、T屋と恋しませんか?@magazine_tyaまでDMOKですよ!!I was born to give!(184話の煽り文)

 

ファンの皆様(T屋ガールズ)の悲しみお察しします。最終回…。それはもうT屋に会えないということ!マガジン不買運動が起きかねないので、もちろんサプライズ用意してますよ(ハート)(185話の煽り文)

 

最終回間際まで調子に乗ってたT屋さんである。終盤で作中のテンションがどんどん盛り上がっているのに反比例して、読者のテンションをどんどん盛り下げる煽り文はある意味スゴイです。んで、最終回の煽り文では以下のようにコメントされていました…。

 

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『神さまの言うとおり弐』最終回の煽り文

 

担当・T屋です。読者の皆様には、これまで不快な思いもさせてしまったことと思います。今後は二度と調子に乗りません。精進致します。ご愛読、本当にありがとうございました。

 

…と、えらい殊勝です。

最終回では謎の謝罪文煽りである。かつてこれほど「イラッ」とした煽り文があっただろうか。無い!(断言)

姫ちゃん「かわいすぎ」

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姫ちゃん

 

まとめると最大の不思議は姫ちゃんが「かわいすぎ」なことです。姫ちゃんまじ天使すぎる。この可愛さはふしぎだー!漫画界七不思議最大の謎、姫ちゃんの可愛さの秘密は誰も知らないである。きっと知らない方がいいことだから不思議にしているのでしょうね。まる。

 

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コメント

  1. 匿名 より:

    締切は誰が決めてるんだ論はほんと面白かったです

  2. 匿名 より:

    最近は本格的業界漫画になりつつある

  3. 匿名 より:

    それぞれ個別でテーマにすればいいのにと思うほどのネタの量でしたね
    まあ漫画家なので漫画家漫画のネタなんていくらでも転がってるんですかね?

  4. 匿名 より:

    前ほど伏字が無いんでわからなくて悔しいってのが無くなったのが悔しい。

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