『ワンピース』第1049話〝目指すべき世界〟の感想・考察です。
カイドウの過去がちょっとだけ明かされ、ここまで疑問だったことに納得したエピソードでした。ついに決着もついて「うおおおお!」となる。
1049話「目指すべき世界」
カイドウの過去
ダイジェスト形式ですが図鑑にも掲載されていないカイドウの過去が明かされた。
カイドウの過去 | |
59年前 | ウォッカ王国で生まれる |
49年前 | 10歳にして最強の兵士になる |
46年前 | 13歳で世界政府に徴兵されるも逃走し7,000万の懸賞首
腹が減ったら捕まり逃走を繰り返す |
44年前 | 15歳でロックス海賊団に見習いとして加入 |
38年前 | ゴッドバレー事件 |
28年前 | 黒炭のババアの手引きでワノ国へ |
「VIVRE CARD(AA)」によるとカイドウの出身地はグランドラインとなってる。つまり、ウォッカ王国はグランドラインのどっかにある。
カイドウがワノ国にやってきたのは29年前か…。965話で黒炭のバアアは「金を溜めて武器を生産しな」「そいつをエサにすれば〝巨大な後ろ盾〟を得られる」とオロチに命じてました。こういう風に繋がりカイドウを呼び寄せたのか。
驚いたのは15歳で天竜人の存在に疑問を持った点でしょう。これがカイドウの海賊道ともなってる。
「自由」「平等」
「貴族」として生まれただけの!平和ボケした権力者共を戦場へ引きずり降ろせ!それが「平等」と「自由」だ!「戦争」だけが人間の価値を決める!(1049話)
カイドウの望む「暴力の世界」「作ろうとする世界」とは、貴族や天竜人どもを戦場へ引きずり出して平等にすることであったか。世界に戦争をもたらせば平等・自由になると。
ただ暴れたいだけの脳筋サイコパスに見せかけて、きちんとした思想やアイデンティティがあった。
やっぱり四皇ともなれば世界規模でつくりたい世界があるんですね。それは天竜人をどうにかすることでもあるけど、やっぱりロクでもないものが多い。
四皇の平等 | |
カイドウ | 全員戦争で弱肉強食の世界は平等 |
ビッグマム | 全ての種族が差別無い世界→同じ大きさで食卓を囲む平等(物理的) |
リンリンの「差別のない平等」→「同じ目線」は「立場」でなく「物理的な大きさ」で平等ってとんちんかんなのに比べれば、カイドウは「立場」の意味で平等なのでマシではある(そうか?)。ま、完全実力主義の弱肉強食なので弱いものは死ねって同義なのでやっぱロクでもない。
ルフィの望む世界
友達(ダチ)が…腹いっぱい!食える~!!世界!!!
カイドウからどんな世界を作れるか聞かれたルフィの解答。「友達が腹いっぱい食える世界」である。これは物語の重要案系「ルフィの夢の果て」なのか気になるところである。
まあ、流石にエースやサボが「友達が腹いっぱい食える世界」と聞いて大笑いするとは思えないので違うと思いますが…。ルフィも子供時代に言わんかなと。白ひげも大笑いして「ガキでもあるめぇし」とはならないでしょう。
ただルフィの望む世界はリンリンやカイドウよりも平等であることは間違いない。お玉ちゃんと出会ったことで、誰でもお腹いっぱい食べれるって良い世界って認識になったのは今後世界政府と相対する動機付けにもなる(と思う)。
ま、ルフィの言う「世界=ワノ国」でしょうけどね。
なによりカイドウの聞き方が熱いんよな(後述)。
カイドウの言う「ジョイボーイ」
お前も〝ジョイボーイ 〟には…なれなかったか…!!(1014話)
1014話でルフィを倒したカイドウの台詞。
こんなジョイボーイを知ってるような言い回しだったのに、ルフィがジョイボーイになった(ニカの実覚醒)のに、まったくピンときてませんでした。
そもそも「ヒトヒトの実 幻獣種モデル ニカ」食って無きゃはじめからジョイボーイになれないじゃん!
だからこの前、「お前も」って言ってるけど、「ゴムゴムの実(仮)」を食ったものしかジョイボーイに成れない。カイドウ基準で「ジョイボーイに成る」ってどういう意味?って書いたけど、このアンサーでもある。
キング…おれはジョイボーイが誰だかわかった。この先、おれを倒した男だ!(1049話)
カイドウ基準の「ジョイボーイに成る」とはカイドウを倒す男だったか。
なるほどね。実際にジョイボーイのアレコレを知ってるわけでなく(だからニカ覚醒にもピンと来てない)、キングから聞いてなら俺を倒すやつだとなったと。
カイドウが「ワノ国」にこだわった理由
あと驚いたのはカイドウはおでん様の開国はジョイボーイを迎えるためだと知ってた点。それでキングの言うジョイボーイと同一人物なら自分に勝てる男だろうと。
カイドウはキングのために(?)ジョイボーイを探してた説はさもありなんかな。
「お前もジョイボーイにはなれなかったか(おれに勝てなかった)」はどこか残念そうでもありましたし、自身がジョイボーイの壁役のポジションである素振りでもあった。
なによりカイドウが「ワノ国」に居座り続けた理由よ。
ウォロロロロロ…!!どこでもいいんじゃねぇぞヤマト…!!おれはここが「ワノ国」だから居座ってんだよ!!(1016話)
カイドウは「ワノ国」だから居座ってると含みを持って述べてました。この意味合いも判明とみていいかな。武器工場ならどこでいいだろうけど、ワノ国だけに何かある…それこそジョイボーイでしょう。
- おでんの望む開国はジョイボーイを迎える為と知った
- キングの待ち人はジョイボーイ
ワノ国に居続けて鎖国してればジョイボーイに会える・戦える(あわよくば最高の死)である。だからワノ国に拘った説。おでん様の待ち人で、ルナーリア族に伝わる伝説。それほどの傑物なら俺に勝てるだろうというロジック。
個人的に激熱だったのは「ジョイボーイ=ニカの実覚醒」なんて知らなくてもルフィがジョイボーイなんじゃねーの?と内心では思ってること。
お前が一体どんな世界を作れる?麦わら~!!!
キングから聞いてて「おれの作ろうとする世界はお前の願う世界か?(1036話)」と言ってたので、詳細不明ながらジョイボーイは「世界を作る」ってのがルナーリア族のジョイボーイ伝説でしょう。
だから「お前が一体どんな世界を作れる?」って尋ねた。
四皇とはいえ海賊同士の勝敗で「世界を作る」なんてスケール大きすぎる。リンリンの最期「おれはビッグ・マムだぞ!」でロジャーへの恨みつらみとはえらい違い。
ここで夜明けがなんちゃらとか海賊王がどうのとか新時代がうんたらとかでなく「俺に勝てるやつ=ジョイボーイ=世界を作る」って禅問答。
例えるならハンターにおける「ネテロ会長VSメルエム」の勝ったら名前教えてやる!で自爆寸前で「メルエムと名前教えた=敗北を認めた」ようなものです。「お前が一体どんな世界を作れる?」はルフィをジョイボーイと見做しての質問じゃん。
で、敗北したカイドウのモノローグの流れ。カイドウ1014話の言葉を借りれば、「お前は〝ジョイボーイ 〟になれたか…!!」ですよ。
コメント
黒炭ババァの含みのある台詞から考えるに、三つのうち最後の古代兵器『ウラヌス』はワノ国に存在するとの仮説が立てられるのではないでしょうか?
センゴクによる「なぜこうも強者がワノ国にこだわるのかわからんなぁ」(うろ覚え)との発言とも矛盾しません。
カイドウはONE PIECEでは
珍しく敗北することで
宿願を遂げる事が出来たんですね
己の敗北を求める姿は
ちょっと幽遊白書の
戸愚呂弟にも似てますね
どちらも玄田哲章さんが
演じられてるのもエモいですね
ルフィの今回の夢は、あくまでワノ国の想いだと思う。
カイドウもマムも地中深くに沈められてやられてしまった。
メタ的な何かなのか、もしかしてワノ国の地下に何かあるのかも、、
地下と、ワノ国編で残ってる伏線といえば
城の地下でブルックが探ってきた、赤くないほうのポーネグリフと一緒に保管されてるという「こけし」ぐらいですな
あとワノ国自体が超高い山のてっぺんにあるカルデラ湖に浮かぶ国だから
マムもカイドウも、地下にめりこみ過ぎると底を突き破って下の海まで落ちてしまいそう
地中深くに沈められたのは、四皇を「引きずりおろす」ってローが言ってたのが過剰に実現された感じもします。
ついでにカイドウはご丁寧にとぐろ撒いた形のまま、沈められてったのには笑いました。
地下には確かになにかありそう。
鉱山を掘っていたのも何かを探すため。とか?
カイドウの理想はホッブズの万人の万人に対する闘争っぽい。カイドウが龍なのとリヴァイアサンもかけてるのかな?
7度の敗北や18回捕まった内、何回が食事のためなんでしょうね
体の丈夫さの秘密は角がある種族に由来するのでしょうか?自殺が趣味になるぐらい頑丈な体の
あれは覇気じゃないよね?
「海賊として敗北」と言われてるので捕まったのはともかく敗けた方は真面目にやって敗けたと思われます
ワンピースで「海賊として」っていうのはプライドを賭けた決闘ですから
藤虎ってワノクニ出身っぽかったけどどうなんですかね
ワノクニの戦力そこそこヤバいですよね
カイドウの根底が、戦争こそが平等だとは。こじらせてますな
格差社会が行き着くとこまで行くとそうなるんですが。尾田っち先生こういうとこ黒い
そんなんより皆がメシ食える世界のほうが良いに決まってるのもシンプルな返し
戦争こそが平等ってのは、弱肉強食って事で、自然界を表してる気もするんですよね。なのでその世界はある意味平等というか、自然、ではあるので特に黒い思想って訳ではないと思います。
あと格差社会が行き着く所まで行ったのは、今のワンピースの世界でしょ(天竜人)
ルフィって世界作りたいの?って思いましたまる
世界?何言ってんだお前!がルフィだと思うけどもしかしたら夢の果てが友達が腹いっぱい食える世界なのかな?
最近のルフィようわからん
売り言葉に買い言葉ってやつでしょう
「作りたい世界」に拘ってるのはカイドウの方であって
ルフィは元々持ってたお玉のためにワノ国を変えたいってプランを出しただけかと
賛否あると思うけどシンプルにデカイパンチで終わったのは嬉しい
ただその半面5thである必要あったのかなとも思う
アヒャヒャ言ってるルフィは正直・・・
質問の丁寧なフリといい壁として立ちはだかるヒールっぷりといい、本当にカイドウは悪役プロレスラーのような、悪いやつなんだけどどこかヒーローを輝かせるために行動しているようなキャラだったな・・・
本当にそうですね。思い返すとアーロンもそうじゃなかった?
「俺は剣術もない、航海術もない、料理も作れねえ」「じゃあお前に何が出来る!?」「お前に勝てる!」のやりとりなんか最高にプロレスしてて熱かったっすもん
オロチはまだ生きてる?流石に打ち止め?
「友達が腹いっぱい食える世界」
一瞬、すごい猟奇的発想に見えたw
最後までネタ振りのMCカイドウ
結果、最後はエースの警告通り、龍の状態で左頬殴られてKOされてる。部位違うけど角も折られて。