ボブネミミッミ~。えいえいっ怒った?怒ってないよ。えいえいっ怒った?怒っ<栄一郎>
(ジャンプ10号巻末コメント)
えっー!?(困惑)
尾田っちアニメ『ポプテピピック』を視てハマってる模様です。そういえば以前、『四月は君の噓』に「嫉妬した」というぐらい絶賛し、ものすごい売り上げが伸びたことがありました。尾田っちはスゴいインフルエンサーなのである。
「『ワンピース』の尾田栄一郎がハマった」とか売り出せばすごいビジネスチャンスになるかもしれませんね(小並)。
さて、それにしても今週の『ワンピース』は凄かった。
もともと熱かった「ルフィVSカタクリ」がさらにヒートアップ!
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とにかくカタクリが格好良すぎた。男だよ。読者的にはルフィ一方だけを応援する対象だった「今まで戦い」から一変してカタクリにまで感情移入しちゃう複雑な立ち位置にもなった気もする。でもめがっさ燃える!
これは「男と男」の戦い
第893話「C家36女フランペ」
フランペ様の勝手な援護で致命傷を食らってしまったルフィ。
強敵と認めたからこそ油断したことにガッカリして怒るカタクリからの、一連の真相を知って自ら腹を抉って、ずっとブラザーズにずっと隠していた口が裂けてる素顔を晒す描写に素直に感動!くっそ熱い!
高田延彦の言葉を借りるならば「カタクリ…お前男だよ!男の中の男だよ!」ですよ。カタクリだけ三つ子で口が裂けてる理由は何なんだとか気になること有りつつも、全てを吹っ飛ばす男・カタクリの言動よ。
私は今回の「ルフィVSカタクリ」のアングルは、同じように仲間から信頼されている構図なものの、ルフィはマジの信頼でカタクリは虚像の信頼でそこが勝負の分かれ目になると思ってたけど、さらに凄い。
予想以上!想像以上!期待以上!のアングルと筋書きである。単純明快な「男と男」の勝負ですよ。こいつは燃えるぜ。今までカタクリの虚構の信頼を捨てる様子がいいね。うおー!この展開は熱いぞい!
全てをさらけ出した
さらけ出すカタクリ
今までの半生で隠し続けていた「口が裂けている」という容姿。
そんなん関係ねー!って勢いでフランペ様(+その他)に見せるのであった。
プリンちゃんと同じようにダークな(いじめられる)子供時代だったようで、今でも執拗に口元を隠し完璧とか冷静といった「お兄ちゃん像」を演じてたのに…全てを自ら捨てた。
ルフィとの戦いを前に「どいつもこいつも…熱くなりやがって…」(878話)と任務を忠実に冷徹に実行してたカタクリのハートが点火したのです。自分が冷静でいれば最強と何度も主張してたけど、今のお前が一番熱いよ!(賛辞)
サンジがプリンちゃんの凍り付いた心を急速解凍したように、ルフィとの戦いでカタクリの凍り付いてた心を急速解凍したのか。「冷静」でいることこそ最強と何度も自負していたのに、熱くなってしまった。ビッグマム海賊団で最強の男は「冷静であること」を投げ捨てた。
以前のカタクリならルフィの排除を優先して、フランペ様の援護も普通に受け入れたと思うの。それを否として単純明快な「この男(ルフィ)に勝ちたい!」って言動こそ俺たちのハートを鷲掴みです。
今回のカタクリで思い出すのは、僕ら世代だとドラゴンボールの孫悟空ですよね。これはDBファンだたおっさんの心鷲掴みです。特にピッコロ戦の悟空じゃん!(ギニューはちょい違う)
カタクリは孫悟空になった
カタクリ兄さんと孫悟空がデジャぶるんです
優位な状況だったのに自分でダメージ負って同じ状況にしてしまうという。四皇ビッグマム海賊団最強の船員としては完全に悪手でしょう。「完璧」「冷静」とは程遠い。ルフィを始末することを優先にしていたら完全にアホな行動です。
それでも、ルフィと同じダメージを自ら負わせ戦う姿勢が鳥肌もの。格好良すぎ。孫悟空じゃんかよ!ぼくらのヒーロー悟空は「1対1で戦って勝つ」ことを是とし、実際に作中で出来たのはピッコロ戦ぐらいです。
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ドラゴンボール完結後に、鳥山明先生自らもしくは歴代の担当さんのインタビューによって、色々と浮き彫りになった事があります。それは「敵キャラのほうが偉い」「かっこいい敵キャラは描きたくなかった」である。(「漫道コバヤシ」「30th ANNIVERSARY ドラゴンボール 超史集」より)
国民的作品『ドラゴンボール』の作者は敵キャラを描きたくなかったのであった。「善悪」を超越したものを感じましたね。ゆえに、原作DBのラストの孫悟空の言葉は重い。
敵は偉いよ
おめえはすげえよ、よく頑張った…たったひとりで…
こんどはいいヤツに生まれ変われよ…一対一で勝負してえ…
結局、悟空の悲願であったワクワクしちゃう強いヤツと「1対1での真剣勝負」はほとんど達成できませんでした。
おそらくピッコロ戦がラストでしょう。後はリンチバトルです。ラディッツ戦もベジータ戦もフリーザ戦もセル戦もブウ戦もひとりで勝負できずに複数で挑んでなんとか勝ったのであった。
鳥山先生は敵役はエライ!って言ってるんですよ。要するに悟空側は寄ってたかってなんですよ。でも敵はたった一人で戦っている(DB最後の担当武田氏の証言)
突き詰めれば「男と男の1対1のバトル」が孫悟空の理想であった。
なんか地球とか宇宙の運命背負ってしまったけど、ガチで求めていたのはタイマンで勝つことでした。
だからこそ原作ラストのウーブ(ブウの生まれ変わり)を鍛えて、今度こそ悲願である「1対1で勝負する」的なラストは猛烈に胸が熱くなるのである。孫悟空の夢は叶ったのだろうか…。
そんなDB全盛期おじさんの心の琴線を鷲掴みにするのがカタクリ兄さんですよ。誰にも邪魔されず、誰からの介入も許さず、単純な「オレとコイツのどっちが強いのか」を知りたい。すっごーい白熱バトルが繰り広げられる!
もうカタクリから、ビッグマム海賊団最強の船員とか三将星とか、本来の任務であるルフィを消すとか…「そんなことどーでもええわ!」って本音がビンビンです。僕らの英雄がやりたっかった事をカタクリが実行するとはね…。いや、これはルフィにも言えるのか。
ルフィさんサイド
お前を超える的な
読み返すとルフィは886話で「あいつを越えたい」とひとりの男として、強敵としてカタクリを認識してるんですよね。今までのルフィといえば「勝てるのか?」と読者が心配する超強敵に相対しても「お前に勝てる」「お前を超えていく」(断言するのがミソ)と根拠の無い自信があったのに…。
カタクリに関しては「越えたい」とあくまで希望的観測なんですよ。。勝つ(断言)でなく勝ちたい(希望)です。これははルフィにとってじめてのことでしょう。あぁ、ルフィもカタクリを「敵」でなく「ひとりの男」として認識してたのかって…。越えなくちゃいけない相手でなく、越えたい相手と認めると。
図太く単純なルフィの戦いを振り返ると、仲間や友達の為とかそういった「正義」(ベビーフェイス)として戦ってきてるんですよ。
初期では、モージすら初対面で「面白いヤツ」認定でフレンドリーでした。シュシュのペットフード店が壊されたことで「敵」となったのです。ワポルすら船を食われるまでは「敵」認定してないんですよ。
つまりルフィって男は、自分や仲間に何らかの危害を加える奴を「敵」と認識してぶっ飛ばすわけです。これが今までのルフィのバトルである。
しかし、今のカタクリ戦は「敵」と認識しているのかと言えば否でしょう。最初は船を守るためにタイマン勝負を仕掛けたけど、いつの間にか「ひとりの男として越えたい」って言ってるんですよ。
「敵」と「ライバル」は違う。『H2』(あだち充)風にいえば、橘英雄はライバルで広田勝利は敵と言い放ったのと同じ。敵とライバルの違いは認めてるかどうか。「敵」でなくお互いが認めてる「ライバル」として見てるんだなって。
この勝負は歴代ルフィの「善玉VS悪玉」って単純なものでない。「認める強者VS認める強者」である。それはカタクリも同様です。認めた男とのタイマンで勝ちたい。そこに一切のノイズなど何も無い。
男ルフィ対男カタクリ
「にや…!」(口裂け素顔で)
妹・フランペ様の横やりを謝罪するカタクリに「海賊の勝負に卑怯なんて言葉はねぇ」と言い放つルフィ。痺れるねー。私はクロコダイル戦を思い出す。
格上の海賊でありながら何度も何度も挑んできて邪魔ばっかするルフィをついに認めたのは作中ではクロコダイルが初です。クコロがルフィを認めたのはあくまで名もなき雑魚海賊でなく「海賊」「敵」としてでした。
ルフィを海賊として”敵”と認めた
んで、毒を使うクロコでも卑怯と言わないことをいっぱいしの海賊と評してたけど、「海賊としての決闘」であり、それは生き残りを賭け戦い。これが最後で決着をつけようじゃないかと、あくまでも「強敵」認定であり、ひとりの男として「ライバル」でなかった。
カタクリ戦はシチュは似てるがまったくの別ですね。自ら優位性を捨て去ってダメージ食らって、見抜けなかった妹の援護を謝罪しても「海賊の勝負に卑怯なんて言葉はねぇ」と言われて笑うカタクリの男…いや漢っぷりよ。
海賊の勝負に卑怯なんて無いのに、カタクリは嬉しそう笑う。ようするにもうコレ海賊としての戦いでもなければ「正義」と「悪」でもない。単なるひとりの男とひとりの男のどっちが強いかである。
ルフィの「ありがとう」
ありがとう
86巻のSBSによると尾田っちは「ありがとう」という台詞にこだわってるって述べていました。クールキャラであろうと誰であろうとどんな口調のキャラクターであろうともストレートに「ありがとう」を使うのがワンピジャスティス!
(「ありがとう」)はこだわりありあす。(中略)カッコつけて言葉をにごす様な奴は、逆にカッコ悪いと思いますので、セリフの流れとして相当変にならない限り、一番ストレートな「ありがとう」と言って貰う事にしてます。
(86巻SBSで「あいがとう」って台詞にこだわってるより)
ワンピで「ありがとう」と伝えることはストレートに感謝を述べるのは尾田っちのこだわりであり特別なこと。あのルフィがカタクリに「ありがとう」と感謝する。重い!深い!
というのも名もなき時代、大物ルーキー時代、億超えの大物になってから…ルフィが相対した者に感謝の「ありがとう」を言ったことがあるだろうか?無い!(断言)
ルフィを強敵と認めると口に出した者は大勢いたけど、ルフィは「ふーん!」って態度でした。クロコもエネルもモリアもルッチもドフラも強敵と認識するも、ルフィは「ありがとう」なんて感謝したこと一度も無い。
それが、カタクリにお前強いって言われ「ありがとう」と感謝したのである。あぁルフィも、海賊としてとか任務としてとかそんなん関係ねぇんだなって。目の前の超強い男にライバル認定されて素直に「ありがとう」って言ったんだなって。
ルフィもカタクリも目の前の男を超えたい。
敵でないのです。ライバルなのです。認めてるのです。だからこそ、絶対に負けたくないのである。「ルフィVSカタクリ」最終ラウンド…GONG鳴らせ!
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コメント
今回はほんとに熱かった!ニヤニヤしっぱなしで、カッコよかった。
どういう決着になるのか、いくつか候補は見えるけども、
オダッチはいつも予想を超えてくるので楽しみですね。
ここまでカタクリが格好良いとは
妹とその配下連中のアホっぷりがむかついたけど、10億の最強兄貴によくこんなヒデー手のひら返し出来るなと思った。勝敗はどうあれカタクリさんはルフィとの闘いが終わったらビッグマム海賊団を抜けて一人海に出ることを希望
フクロウナギ言われても写真撮られても、笑ってシカトするカタクリがかっこよかった
魚人のハーフなら、奇形っぽいのも兄弟で一人だけ口さけなのも説明がつくかな
あろがとう
もしかしたら魚人のクォーターくらいかもしれない
ほかの三つ子二人がハーフにしては魚人要素かなり薄いから
特徴が少ない魚のハーフかもしれないが
あとフクロウナギの魚人ってすでに出てるんだよな
マクロ一味のマクロはマクロファリンクスの魚人で和名だとフクロウナギらしい
あー、確かに魚人のクォーターなら納得ですね。
魚人(人魚)の遺伝子だと親子兄弟でもまったく異なる姿になるし、魚人のハーフだったウォータンは魚人の遺伝子かなりあったけど、クォーターのチムリーはほぼ人間でしたし。たまたまカタクリだけその遺伝子が強く出たなら納得できます。
神回だったな
ルフィが戦った相手の中でもトップ
単純に魚人なのでは?
それなら三つ子が似てないことにも繋がらない?
純血じゃないとしても、ハーフとか
今週はルッチ以来のワクワクできたバトルでした
しかしなんでトットランドの人間たちはこうも女王の子どもにケンカ売ってはボコボコにされてしまうのか
すっごい共感できる!ホントに思ってること全部書いてくれるなー!!
今週は本当に互いをリスペクトしてる感じが伝わってきて最高に熱かったですね!
フクロウナギとディスられて育った幼年期。マムのとこは本当にこういうパターンが多いなぁ
プリンは別人格を宿し、カタクリは口を閉ざした。気になるのはカタクリの戦闘力で、小さいころから強かったようだし徹底して秘密を守る性格だからけっこうな数の人間を葬ってきたんじゃないかなぁ。
そして壮絶なのが「よりによって見聞識を鍛えまくったこと」。自分の頭に人の声が入ってくるわけで、少しでも悪口を思っている相手をカタクリはどうしたか?…まぁ、秘密を知るものの口をふさぐ必要性から見聞識を鍛えたんだから、葬ってきたんでしょうね。
こんな事言っちゃダメだろうけど10人目は
ジンベエよりカタクリって気持ちなんだけどw
ヤマカムさんのコメントでもやもやがすっきりしました。冷静さが売りのカタクリが自ら傷を負うとかなんだかなーとか思ったり、ルフィを強敵認定したからといってもご都合主義では?と思ったりしてました。
でもお互いに認めあったからこそ、お互いがただ全力で戦って超えたい男に会ったからこその行動だったということがわかって腑に落ちました。今ワンピースが熱い!
ビッグマム海賊団って、つくづく“世間からはじかれた人たち”で集まった集団だなー。異形とか境遇とか。ママは捨てられた側で「全種族が仲良くなれる世界」を望んでるのに、理想郷を描こうとしたらかえって“家族の差別を生み出してる”という矛盾ね。
ワンピースの世界では、リンリンの選択肢はきっと、“不正解”だわ。
なんとなく、白ひげに挑むエースとジンベエの戦いを彷彿とさせる。状況は違うし対にはなっていないけど……
エースとジンベエがお互いを認め合って仲が良かったように、ルフィとカタクリもそういう結末になるといいな
最高の最高だった。
こんなのカタクリカッコよすぎやん?
「外野がうるせえな」「どうせ…」で、ニヤッとするやりとりが、イイ!
なんか今回ルフィの顔がロジャーに似てるように描いてるかなって思ったり。
おの話の後もビッグマム海賊段のクルー達は本筋に絡んできそうな感じしますね。
あとジェルマがきになるなー
アデノイド顎をマスクで隠すワイ、カタクリさんに惚れる
立場を捨ててガチの真剣勝負っていうとロビンマスクVSマンモスマンを思い出す。あれはタイマンじゃないけどあっちはあっちで友情のトライアングルとかカッコイイんだ。
ふと思ったんだけど魚人って悪魔の実食べないよね。(デッケン除く)
泳げなくなるのは魚人にとってデカいからだと思うけど
ハーフやクォーターだったら抵抗ないのかな。カタクリがそうだった場合
この話はカッコよかった。
DBでいうなら、自分は何より少年悟空と天津飯の戦いを挙げたい!
殺し屋を目指して腕を磨いた天津飯だけど、武天老師や悟空との戦いで純粋に相手の力量に敬意を感じ、勝利を目指すようになる流れが思い出されます。
チャオズの超能力による横槍を怒るシーンもそっくりですしね!
いやあいい話でした!
ちゃんとみてるヤマカムさん。