『14歳の恋』がもう5巻か―…。
最近は時の流れを感じてしまいます。え?やだ私の時間経つの早すぎー!もう5巻ですよ。相変わらずニヤニヤと出来るシチュエーションが満載であります。
面白いしニヤニヤできる。
しかし、ぶっちゃけ、メイン2人の彼方と和樹の大人っぽい2人は、寄せては返すさざ波の繰り返しで、恋愛ループに陥ってしまっている。
ほとんど進んでない。まるで山手線に乗って、ふと寝てしまいグルグルと回っている感じだ。山手線で寝ること。あれは気持ちいいからなー。まあ、このぬるま湯にいつまでも浸かっていたいという意見もあるでしょう。気持ちは分かる。でも、じれったい!(それが味なのだが)。
と、最近は思い始めていたのですが今やメイン2人の恋愛模様というよりは、青春群像劇というかオムニバスものになってきているからね。
個人的には、彼方と和樹の恋愛模様よりも他の14歳の恋のほうが面白くなってきていると思う。
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5巻も最高でした!
5巻に収録されているのは、和樹と彼方に志木さんを加えたエピソード、長井と日野原先生、内海先輩と土井先輩、そして『GAME OVER』の一瀬とOLさん。なかなかの多岐に渡る恋愛模様である。
以前から、和樹と彼方のオマケで描かれていたその他の恋模様。メイン2人はモチのロンで美味しいけど、他の子の恋愛事情が今では「え?こんなに美味しかったの?」って気付かされます。まるでラーメン食ってる時に一緒に飲む水みたいなものです。
5巻でのお気に入りは、江藤さんと佐々木先生の組み合わせ一択であります。
江藤さんと佐々木先生
恋する乙女と、それに気付かない教師の図。
学級員なのにリーダーは大人っぽい2人がクラスをまとめていましたが、実は一番大人だった江藤さんです。
江藤さんは教師に恋をしており、その恋は叶わないと知っている。自ら「告白はしないの」「してもきっと困っちゃうから」と達観しています。
いわゆる、好きな人の傍にいれば満足ってやつですね。
自制を効かせ、しっかりと学級員をまっとうする。
修学旅行でも新幹線で隣の席で話が盛り上がってた程度のイベントしかありません。
燃え上がる恋心は内で留めてしまいます。
このまま片思いで終わるのか?否である。
延長入ります!
5巻のラストで「4回生の恋」が収録。これがアトミックウェポン級の破壊力を生んでいる。中学時代に想いを伝えられなかった江藤さんが教育実習生として戻ってきたー!
帰ってきた江藤さん
この作者はカメラワークと表情を描くのが随一なんですけど、この「4回生の恋」はその技術がふんだんに使われており、思わず唸る上手さでです。
あえて、14歳の頃の江藤さんと、今の成長した江藤さんを対比させ、尚且つ、大人の江藤さんの表情は最期まで見せないで隠す。
そして、「告白はしないの」「してもきっと困っちゃうから」と悟っていた14歳の江藤さんですが、大学4回生の今ならば…?成長して色々と変わりましたからね。
でも変わらぬ乙女心がある。そこへ収束するように、やってくれます。
ラストの江藤さんの笑顔は胸キュン度はメーターを振り切るでしょう。
――黄金に似た朝焼けの学校の中。
彼女の笑顔は、いつかの少女のようだった。
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