『スローモーションをもう一度』(加納梨衣)
あー!
もう何だよこの2人!(満面の笑み)
スピリッツで連載中の『スローモーションをもう一度』という昭和時代のエンタメ大好きな高校生のボーイミーツガールがある。これがね。実に素晴らしいニヤリング製造機であり、毎度毎度読み終わった後に天に向かって何かを大声で叫びたくなる青春っぷりなんです。地味っちゃ地味な作品だけど破壊力はアトミックウェポン級です!
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・『スローモーションをもう一度』(スピリッツ公式)
いやもう本当にね。毎度毎度すさまじい。
基本的にどう見ても両想いな2人がニヤニヤするシチュエーションを繰り広げる漫画であります。髪型を変えて髪の毛触ったりとかね。実に甘酸っぱい。こそばゆい。読んでて頬を全力で緩めてしまいます。その一発一発の威力がとんでもないわけでして。最高に気持ち良い読了感が味わえます。同時に最高に気持ち悪い表情になります。悶絶必至の青春ラブコメディである。
ヒロイン薬師丸さんの可愛さ
特筆すべきは何よりもヒロイン・薬師丸さんの可愛さであります。
クラスじゃ目立たないというか地味子で学級ヒエラルキーも低いのですが、実は超可愛い女の子ってやつです。この漫画は80年代文化をテーマにしてるのと同様に、80年代ラブコメを現代風にブラッシュアップしてい感じでもある。80年代をもう一度ってタイトルにしてもいいレベル。薬師丸さんが本当は美少女とか「メガネを外すと美少女だった」ぐらい古典的なギャップ萌えに通じるところもある。これが良い。
前回の7話「スローモーション」はとくに良かった。
7話「スローモーション」
この漫画、基本的に付き合ってないけどイチャイチャする様を楽しむシチュエーションに重点が置かれているものだったんですけど、7話では薬師丸さんが大滝に惚れたのがいつなの分かるという過去編でした。これがもう最高なんですわ。
1話に繋がる重要なエピソードだった上に、惚れた理由がね。いいんだ。
例えるなら「不良が雨の日に子猫に傘差してる姿にドキッとしちゃうまじめなクラス委員女子」ぐらいベッタベタともいえる古典ではじまり(褒めてます)、同じ趣味を持っていると知ってからは、声をかけようと陰ながら頑張ってたというめちゃくそ可愛らしい一面が分かるのです。ぐうの音も出ない可愛さとはこのこと。
やっべー。薬師丸さん可愛すぎる。
また、薬師丸さんの可愛さを知るのも大滝だけというのもいいね。良い意味でノスタルジック気分になれる少女漫画のようです。ま、古典的なラブコメなんだけど、それを丁寧にテン年代風にパワーアップさせるとこんなにも威力が高いのかと感心してしまいます。同時に「まいった」と白旗を上げて降参してしまいます。
で、今回のおんぶも最高最高アンド最高!
8話「さびしんぼう」
魂からシャウトしたい!こんな高校生活送りたかったと。
少しずつ惹かれ合う…もう好感度MAXっぽいけど、段々と仲良くというかイチャイチャするシチュを繰り返し繰り返しじっくりと大事に丁寧に描くことで、優しい少女漫画のような雰囲気と学生ならではの青臭い恋模様が徹底している。タイトル通りスローモーションのような2人の空間。
ここまで恋愛をストレートに堪能できるのはなかなか無いんじゃないかにゃ。
純度100%の恋愛青春ボーイミーツガールである。個人的にドストライクすぎる。
青春の甘酸っぱさが作品全体に漂っており、そこに浸っているのがとても心地よいのです。
2人のやり取りを見ていて微笑ましく、とても可愛いらしい。物語性じゃなく繊細な空気感で読ませる系でどっぷりと浸かれます。今月28日にコミック1巻が出るのでオススメ!ま、自分は電子書籍で買うんですけどね。人気出ろー!
小学館 (2016-10-28)
コメント
いいよね、本当こんな青春を送りたかった…
願わくば大滝が好きそうな女子が薬師丸さんに嫉妬するプチ修羅場を見てみたい。それで2人の仲が深まれば…