あ、コレ設定でもう勝ちです。
ハラペコで育ちざかりの高校球児を未亡人が餌付けするんです。お腹が空いた男子高校生は未亡人・八雲さんに胃袋をガッチリ掴まれてしまうのです。ついでに読者のハートもガッツリ掴んでしまうのです。八雲さんは女神なのである。
「おかわりください」って、言ってください。アパートにひとり暮らしする未亡人・八雲柊子(やくもしゅうこ)の趣味。それは隣り部屋に住む高校球児を、密かに“餌づけ”する事だった――。旦那を亡くし、大好きだった料理をする気力も失われていた日々。そんな色あせた日常の中で、ひょんな事から隣りに住むひとり暮らしの男子高校生・大和翔平(やまとしょうへい)に毎晩ご飯を振る舞う約束をしてしまった。「ご飯が4合じゃ足りない!?」「もっとご飯のおかずになるものを…!」凄まじい食欲を誇る男子高校生の胃袋を相手に、戸惑いながらも充実した毎日が幕を開ける――☆ ナイショの幸せ特盛りでお届けする、“餌づけ”ハートフルストーリー!
※「マンガUP!」なら全話無料で読める。
ひとりで暮らしをする八雲柊子さん(28)は、同じアパートに住む隣部屋の高校球児・大和翔平に毎日晩ごはんを作ってあげて餌づけしているです。その様子がね。いいんだ。おっさんは未亡人と思春期男子というと『めぞん一刻』を思い出すけど、通じるところがあると思う。
八雲さんは夫に先立たれ未亡人でひとり暮らし。大好きだった料理も久しく楽しいと思ってなかったのです。ふとした思い付きで、隣人・翔平に挨拶かわりにおにぎりを差し入れすればすっごい食いっぷり。以降、翔平は部活帰りに八雲さん家で夕飯を食べるようになるのでした。
餌付けである
男子高校生が未亡人の家に内緒で通う…。
いやー。こういうシチュには夢があって実にいいね。
八雲さんは夫に先立たれ生きる気力を失ってボゲーっと過ごしていたんですけど、翔平にご飯を食べさせてあげることで楽しそうに充実した日々になるのです。うがった見方で、言い方悪いけど未亡人の寂しいアレコレの欲求を慰める的な小宇宙を爆発させる側面が感じられて僕は最高に満足ですね。はい。
八雲さんが可愛すぎる
とにかく八雲さんが可愛すぎる。未亡人の家へ通ってくる男子高校生に餌付けをするってシチュエーションもグッドだけど、翔平が美味しそうに食べる姿に「よろこび」を感じる八雲さんがいい顔しているんですよ。
ご飯を完食され「嬉しい」
めったくそ可愛いな!
見て下さいよ。この八雲さんの充実した顔!
夫を亡くしてから生活が荒れ気味で生きる楽しみも無くして八雲さんが、翔平にご飯を作ってあげるという新たな生きる楽しみを見つけるのでした。飢えた翔平が美味しいご飯を食べてうぃん、ご飯を食べさせて喜ぶ八雲さんうぃん、八雲さんが可愛くて読者もうぃん!「win-win-win」ですね。
男子高校生ならば綺麗なお姉さんの家でごはんを作ってもらう…というシチュは一度ぐらいは夢見たことでしょう。翔平め羨ましい。また、ヒミツの関係がまたニヤニヤしてしまうってもの。八雲さん家に行けば「ただいま」「おかえり」ですから。さらに別れ際には制服引っ張って「明日も絶対来てね」ですよ。
「――…明日も、絶対来てね!!」(制服引っ張りながら)
ドドドドドド…ドッキンコ。
胸の鼓動がビートを刻むぜ!ちょっとこいつはビッグバン級の威力ってものです。八雲さんの言動が完全に読者のハートを握り潰しにきています。こんな可愛らしい未亡人と一緒にヒミツの時間を過ごせば、思春期男子の翔平だってドギマギしてしまうのも仕方ない。当然の反応です。
基本的に、思春期男子にご飯を食べさせて喜ぶ未亡人を見てニマニマ楽しむ作品であります。とはいえ、それだけでなく、八雲さんと翔平のキャラを徐々に掘り下げていくので深みが…いやニヤリングが増していく。
八雲さん可愛すぎるんですよ!
夕食を作ってくれる可愛らしい28歳未亡人!有りだと思います!
八雲さんと翔平の関係
八雲さんは夫を先に亡くし落ち込んでるところに、隣に住む翔平にご飯を作ってあげることで元気を取り戻していく…というニヤニヤできる設定です。どー見ても一緒に夕飯食ってる姿は「疑似家族」であります。で、八雲さんと翔平の関係をどーいう風に捉えるかで感じ方はまったく別になる。この疑似家族はどんな関係なんだろう。
翔平が八雲さんに向ける視線は思春期男子のソレであります。八雲さんは天然で男をドキっとさせてくるからね。そりゃ高校1年の男ならば照れちゃうしドギマギさせられちゃいますよ。当たり前の反応といえる。
括目すべきは八雲さんですよ!
この関係は…?
翔平にご飯を食べさせて幸せを感じていますけど、向ける視線が「母親(姉)として」なのか「妻として」なのかってところが絶妙な曖昧さなんですよね。まあ、十中八九「母親(姉)」的な感じだと思いますけど。異性の男として見るというより息子か年の離れた弟として見てる様子が伺えます。28歳と高校1年生っていう年の差がその曖昧な関係を強調させてくれます。
とはいえたまに意味深で反則級なあざとい台詞を放つからたまりません(第5膳「お花見の夜」はヤバイね)。まるで愛する夫に向けて妻が使う台詞なんですよ。あざとい!八雲さんあざといよ!あざとかわいいんです!「母親(姉)的な言動」と「妻的な言動」を自然に使い分けてくるからね。すっげー威力や。読者的にポイント高すぎ。
めぞん的なアレを感じる
(第7膳「移ろいゆくモノ」)
『めぞん一刻』のテイストを感じたのは俺だけじゃないはず。
この漫画、八雲さんが夫を失った悲しみから、翔平にご飯を食べさせることで立ち直る姿と八雲さんの鬼可愛さを楽しむものですけど、行き着く先は『めぞん一刻』的なアレだと思うんですよ。「あたしきっとしあわせなんだわ…だけど…いいの?」「(生きてる人が)だんだん私の中にはいってきている」「自然に忘れるときが来ても許して下さい…」(by響子さんの墓参り)的なアレね。
もう八雲さんはひとりじゃ生きていけそうにないから、翔平は一日でもいいから八雲さんより長生きすべきである。ってか、『めぞん一刻』は2歳差だったけどこの2人は12~13歳差だから背徳感もスゴイ。そもラブがコメるのかどーか分かんないけどね。でも、八雲さんは翔平を旦那に重ねてる節もあるのではやっぱラブコメ展開に期待が高まる。前夫をひっくるめて、八雲さんをもらいたい所存です。
『八雲さんは餌づけがしたい。』は設定で大勝利なんでけど、その中でも絶妙な「母親(姉)」と「妻」の曖昧さが光る八雲さんです。今後の動向が楽しみすぎるってものですわ。まる。
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八雲さんは餌づけがしたい。 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
コメント
野球部員がおお振りっぽい。
この漫画の終着点が読めなくていいね。
幼なじみヒロインに触れないとは
八雲さんに◯付けしたい