青騎士18号Ａ、Ｂ読了。
今号も読み応え抜群で面白かったです。読み切りも多めで嬉しい限り。
Battle Scar（蔵本千夜 ）
これはウクライナ軍人ボフダン シノビ氏を取材し、本人のエピソードおよび戦場で見聞きしたエピソードを基に描いたものである。
現在も続くロシアのウクライナ進行。実在の人物を取材したことでエグく生々しいハルキウ戦線について描かれています。主人公のシノビは、『ナルト』大好きのオタクでヒーローに憧れる青年です。
ただ、現実の戦場は容赦なく絶望ばかりで「おれはヒーローじゃない」と理解してしまう。かなり残酷な出来事が描かれてて、それも現実で起きてることなのがより精神に来ます。ラストは良き感じでまとまってます。
ストーンフラワー（鈴木りつ）
新連載。親に先だって死んだ子供が冥土の三途の河原で父母供養のために石を拾って積み上げると「賽の河原」をモチーフにしつつ、主人公は子供の姿でも不老不死の存在のようです。いわく「また死ぬの忘れた」である。
2000年近く生きてるようで、知り合いの医者に死亡届を捏造したりして暮らしてきた様子。不老不死で生きてる生活こそ「賽の河原」みたいなもので、河原で石を積み上げてたらロックバランシングに出会うのです。
「これからは楽しく生きる」と決めるのが前向きで良き。不老不死が将棋する漫画がジャンプ+で人気ですけど、そういう系統になるのかな。今後が楽しみです。
つらねこ（熊倉隆敏）
澄ちゃん有能すぎる。格闘少女だけでなくとんでもないスペックの持ち主でした。習い事のおかげって事ですが、彼女のスキルは以下の通り。
- 格闘技
- ピアノ
- バレエ
- 習字
- 水泳
- 英会話
外出できないだろうので家に呼んで家庭教師として習ったのか。サラッと金持ち肯定してたけど、戦うお嬢様という新たなオプションが加えられました。ピアノの演奏シーンとワンパンで倒す疾走感といい、1話完結の芸術を見たような気がする。
好！QQ幻想曲（金武奈津子）
読み切り。可愛らしい女の子が台湾のQQグルメを食べまくるスイーツレポ漫画。「QQ」というのは日本語でモチモチとしたって意味だそうな。台湾の九份の街並みとや日本ではまず見ない台湾屋台が良い感じ。
料理が美味しそうとか街並みとか可愛い子でほっと一息つくような味わい。雑誌全体でこういうライトでボケーって読める食レポ漫画があると、重い食べ物食べたあとのスイーツみたいなものです。
乙嫁語り（森薫）
『乙嫁語り』はスミス＆タラスの夫婦が一番面白い説まであるぐらい、いまがめちゃくちゃ面白い！それもそのはず、今でも十分フックになる国際結婚なのに19世紀ともなればね。もともと中央アジアの乙嫁語りだけでも楽しめたのに、英国要素まで入ればそりゃ最高。
羊の世話や馬のあれこれ一つとっても舞台が英国だと違った味わいがありますね。また、当時の常識（？）で「内縁のまま使用人ということにする」という提案を突っぱねたスミスは男だと思う。イングランドの教区では婚姻登録できないけどスコットランドなら出来るって当時の時代背景も興味深い。
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