『葬送のフリーレン』の謎の一つに魔族の存在があります。
今回はそれを掘り下げていきましょう。
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魔族は魔物から枝分かれした
奴らにとっての〝言葉〟は人類を欺く術だ。大魔法使いフランメは言葉を話す魔物を〝魔族〟と定義付けた。その祖先は人(えもの)をおびき寄せるために物陰から「助けて」と言葉を発した魔物だよ。(14話)
もともと魔族というのは魔物が進化した種族です。始祖は人間をおびき寄せるため「助けて」と言葉を発した魔物だったそうです。
また「魔族」という名称はフリーレン様の師匠・フランメが名付けて定義しました。
もともと魔物から進化して尚且つ人間に近い姿(特に女性魔族)であることをソリテールは「収斂進化」と呼んでました(魔王から教えて貰った言葉らしい)。
習性としては魔物と同じで子育ての習慣が無く産み落とされた瞬間に天涯孤独で過ごし家族という概念が無い。魔物だった頃から「強い(魔力が高い)やつほど偉い」っての習性で魔力を誇示する(魔力の制限をしない)。仕えるって概念も無い。
魔族は収斂進化した
収斂進化という言葉は知っている?この言葉はね、魔王様が教えてくれたの。(88話)
間族は魔物から進化したもの。作中ではシャチ(哺乳類)とサメ(魚類)は祖先が違うのに見た目が似てるのは収斂進化であると。もともと陸上生物だったシャチが海で長い年月暮らす内に大きな魚そっくりの見た目になったと説明してました。
同じ環境で生態地位にいると種族に関係なく見た目がそっくりになるという収斂進化。有名なのはタラバガニ。ハサミ含めて足が8本しかありません。カニ(足10本)じゃなくて実はヤドカリです。モグラと昆虫のケラも見た目が似る。
同じ生態で暮らすと種族が別なのに類似した見た目になる。魔族も同じであると。
人によく似たこの姿も、人と同じこの言葉も、まるで人のような振る舞いも、すべては人を欺き捕食するために獲得した、進化の証。(88話)
魔族が人間に近い姿をしてるのは収斂進化の果て。つまり、長い年月を人間と同じ生態で暮らしてた証左である。また、一方的な捕食者というわけでなく非捕食者にも成りえるので、女性魔族は庇護欲を掻き立てる可愛い女の子の姿に進化してる(男性魔族は見た目は魔物と変わらんのもいる)。
魔族は約1000年前に人類の歴史に登場した
魔族が人類の歴史上に表れ戦争が始まってから、魔王は千年以上に渡り魔族の頂点に君臨し続けています。(110話)
フリーレン様の師匠であるフランメが喋る魔物を「魔族」と名付けて定義したように、魔族が人類の前に現れたのは残ってる記録だけで約1000年前です。
タイムリープした時にハイターは「魔族が人類の歴史上に表れ戦争が始まってから」とも述べてる。
人類の歴史上で魔族が現れたの1000年前から!
魔物が人間の言葉を話すようになって見た目も人間そっくりに進化していく収斂進化は1000年じゃ絶対無理。そもそも1000年前に魔族は普通に人間の言葉を喋ってます。
1000年前から人間の言葉喋ってる(21話)
進化というのは肉多く取れたり従順だったり繁殖しまくれるのを人為的に選んで交配させ家畜化する…猪から豚、狼から犬、オーロックスから牛…で枝分かれさせるのと違い自然界なら万単位の年月が必要です。
- 魔族は魔物が人を捕食(狩られない)為に収斂進化した
- 人類の歴史に魔族が現れたの約1000年以上前
- 喋る魔物を魔族と定義したの1000年以上前のフランメ
1000年で進化なんで無理だし1000年前から人の言葉を喋る「魔族」はいた。なのに人類の歴史では約1000年以上前に魔族が現れたという明らかな矛盾。
もっと言えば、全知全能の女神様と比肩すると例えられた大魔法使いのゼーリエは神話時代から生きてる作中最年長のロリババアです。彼女はマハトと相対した時にこう述べてる。
魔族(おまえたち)がその恐怖を忘れ去る程 大昔に存在した、神話の時代の大魔法使いだよ。(93話)
ゼーリセさんは神話時代から生きてる超長生きのキャラ。神話時代に地上に降臨したらしい女神様と顔見知りなのかとか色んな疑問がありますが、ここでのポイントは神話時代から魔族をぶっ殺しまくってたってこと。
裏を返せば神話時代から魔族は存在したのです。
もともとは魔物で進化して人間の言葉とそっくりの姿を持ったのが魔族。
それは神話時代から実在してた。
にも拘わらず人類の歴史上に表れたのはたかだか約1000年前なのです。魔王が魔族を率いて人類と戦争をしたそうなんです。魔物が収斂進化して人語・人のような姿になり、神話時代にも間違い無く魔族はいた。
なのに人類の歴史では1000年ぐらいにいきなり現れた存在。
どういうことだってばよ!つまり、人類と万単位で長い年月同じ生態にいて収斂進化したわけで、神話時代にもいたはずなのに、どこかの時代で人類の前から姿を消したってわけです。で、約1000年前に人類の歴史上(記録が残ってるという意味で)はじめて登場するのである。
万単位前 | 人をおびき寄せる為に「助けて」と言葉を発した魔族が始祖 |
万単位前 | 人を捕食する(刈られない)為、言葉を喋り見た目も人に寄る(収斂進化) |
神話時代 | ゼーリエにが魔族から恐れられる大魔法使い |
?年前 | 魔族が人の歴史から消える |
1000年以上前 | 魔族が魔王に率いられ人類の歴史に現れる
フランメが喋る魔物を魔族と定義 |
お分かり頂けるだろうか。
魔物が魔族そっくりに収斂進化するにしても、神話時代にゼーリエちゃんに狩られまくったにしても、約1000年前に人類史に魔族が現れるってあり得ないわけ。どっかで人類に見つからない・見られないところに隠れてたとしか思えない歴史から消えてる「空白の期間」があるのです。
魔族の歴史も作中の壮大な世界観が見え隠れするってわけ。魔族はどこに隠れてたの?私気になります!
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コメント
>収斂進化は1000年じゃ絶対無理
ゼーリエの発言は一旦置いておくとして、ここがちょっとよくわからないんだけどなんで収斂進化が1000年で起こった話になってるの?
「何万年もかけた収斂進化の末に人に似た形に辿り着いた(その結果「魔族」と定義された)」のが1000年前なのでは?
ゼーリエの言い方だけだと情報が少なすぎてどうとでも解釈ができるので、「魔族がその恐怖を忘れ去る程大昔」というのが「進化の前で魔物だった頃に刻み込まれた恐怖」だとしたら、当時はまだ魔族がいなかった可能性もあると思うけど。
「魔族が人類の歴史上に現れ戦争が始まってから 魔王は千年以上に渡り魔族の頂点に」なんだが、「魔族がいきなり人類の歴史上に現れて、戦争が始まった」のではなくて、「魔族が人類の歴史上に現れた→やがて魔族との戦争が始まった」のではないだろうか。つまり、人類の歴史上に現れた から 戦争が始まるまでには行間がある。
そもそも、魔族以前に魔物の定義が分からん
魔物は魔族と同じく、討ち取られたら魔力の粒子になって
肉体をこの世に残さない。クラフトと共に半年間山小屋で
北国諸国の冬を越してた時、魔物ではない普通の動物を
狩猟して、冬越しの食料にしてた描写がある。つまり
魔物とは別に、動物性タンパク質を摂取できる普通の
動物達も存在している。
魔物は動物生態系とは異なる、全然別種の存在であり、
もっと踏み込んで言えば人間しか狙わない。ザインが
活躍した、呪いを使った補食をしてた混沌花の亜種は、
その呪いを村の家畜達には向けてない。
フランメの魔族の定義が「言葉を発する魔物」であるなら、
まず魔物の定義がはっきりせんことには議論できんと思う
魔物の定義はまさにそれなのでは。
つまり「たんぱく質ではなく魔力で肉体を構成されている生き物」のことでしょ。
じゃあそうだとして、魔力によって身体(脳も含む)を
構成している魔物・魔族達が、果たして進化論の
影響下に有り得るのか。
いわゆる「生命活動」が途絶させられた時、魔物達は
全て魔力のチリと化して「肉体」の物質を欠片も
残さない。まずそうなると、そもそも「魔力」って
何?って話になって来るけど、そこら辺も全部見渡して
何となく考えを進めて行くと、実は魔族も魔物も、
いわゆる「幽霊」の類いなんじゃね?ってなるんやけど、
魔物はともかく魔族は少なくとも、単性生殖で子を成して
進化論的な代替わり進展をして行ってる訳で。
剣の里に巣食ってた、狼みたいな集団生物みたいな魔物も
居たし。