『かくしごと』8巻 とても真面目に業界の問題点を浮き彫りにしたり…驚愕展開だったり…面白すぎる件

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かくしごと(8) (月刊少年マガジンコミックス)

『かくしごと』(久米田康治)8巻読了。

相変わらず本編も面白い中でコミックおまけのが衝撃的すぎる。

突然「家族会議」がしたいと言い出した姫ちゃんに、後藤先生は困惑? たった二人の家族でどうやって家族会議をすればいいのか? そのころ、週刊少年マンガジンの「編集会議」では、『風のタイツ』の打ち切りが議論されていて‥‥? 描き下ろしカラー「姫ちゃん高校生編」では、姿の見えない8年後の後藤先生の真実がついに明かされる‥‥!

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『かくしごと』8巻

8巻収録のサブタイは以下のもの。

45号「おこずかいチャチャ」、46号「僕の貯金を守って」、47号「タカメが来る!」、48号「券をやります!」、49号「鬼才の人」、50号「ツノの旅」、51号「1、2のエホウ」、52号「マキ(巻)コストカットの冒険」、1号「恋は豆(茹で)上がりのように」、2号「お菓子な二人」、3号「コビコビ」、4号「JOSOの奇妙な冒険」、5・6号「会議漫画男」、7号「会場のざらし」、8号「終わりのシラフ」、9号「合間忌み」、10号「最終回平気彼女」

元ネタは「赤ずきんチャチャ」「ぼくの地球を守って」「魔太郎が来る」(「アカメが斬る」)「健太やります」「孤高の人」(家栽の人)「キノの旅」「1・2の三四郎」(「1、2のアッホ!」)「マギ シンドバッドの冒険」「恋は雨上がりのように」「おかしな2人」「コジコジ」「ジョジョの奇妙な冒険」「怪奇版画男」「快僧のざらし」「終わりのセラフ」「あいまいみー」「最終兵器彼女」ってとこかな。

1週して1号になってる

第1号「恋は豆(茹で)上がりのように」

この漫画は数ページごとに第〇号「〇〇〇〇」って漫画タイトルのパロディが付き、内容にリンクする小ネタが粋で、それはまるで週刊少年漫画誌が中に入ってる感じでした。

8巻でついに52号を迎えましたが、新たに1号としてサブタイがつけられてました。芸が細かいですね。デザインも変わっています。週刊少年誌は52号の後、翌年号としてデザイン新たに1号ってなりますからね。

また、『かくしごと』自体が52号で終わることなく、1号からカウント始まったのでまだまだ終わらない。本編で新年号にロゴもデザインも変わる話があったので8巻にピッタリだね。

漫画家マンガとして最高

47号「タカメが来る!」

『かくしごと』は漫画家マンガとしての面白さも異常。

主人公・後藤可久士を通して久米田先生のリアルな実体験が描写されてるので、この業界のヤバさや楽しさが妙にリアルで生々しいです。

週刊連載作家は作品が終わると休めるってホッとするけど、実は泳ぎ続けない死んじゃう魚みたいなものであるとか。ろくブルの葛西かよ!ただひたすら泳ぎ続ける週刊特有の機微。また、偉い人に美味いものでも食いに行こうって誘われる真相だったり。

んで、8巻で一番興味深かったのは、みんな大好きお金のエピソードです。

めちゃくちゃ生臭い。大好き。

可久士はけっこうなベテランなので原稿料は「絶対的には安いけど相対的に高い」そうな。これは久米田先生に当てはまるのかにゃ。原稿料は一旦上がると基本下がらない。だから上がったら仕事が来なくなるリスクもあるとか生臭くて最高。

それでも業界の原稿料は絶対的に低く抑えられてる。さらに交渉しにくい。その理由も「あー、なるほど」と妙に納得です。で、たまに違う業種の仕事するとビックリ

スマホのカードゲームのイラスト1点の依頼が来て(久米田先生も参加してる「戦国大戦」かな?)、ふっかけてやろうと5万と言いそうになったら50万円を提示され、高すぎだろって驚愕するという。

イラスト1点50万円。

漫画家の原稿料は…プライスレス…。

相場知らない異業種はビックリするぐらい高額な依頼がある。

むしろ漫画業界が安すぎる?たまに、週刊漫画誌だと原稿料だけだと赤字になるって話も聞きますしね。

とても真面目に業界に問題提起(?)

この業界が安すぎるんじゃない

『かくしごと』8巻の原稿料に関するアレコレはとても真面目に業界について問うてる(ような気がする)。まあ、基本ギャグ漫画なのでオチどころはあるけど。それでもきちんと久米田先生から問いかけてる(ように見える)。

どうでもいいけど、アシスタントの中で芥子くんだけ酷い扱い気がするのは気のせいでしょうか。どこまでリアルの元アシか知らんが、絶対、スタッフ慰安旅行誘って「その分現金でくれ!」で有名な現サンデー売れっ子作家だろ。H先生だろ。トニカクヒドイ扱い!

そして、業界問題話。原稿料だけでなく、漫画家の無給労働が年々増えてる問題。コミック表紙は前からかもしれんが、書店得点イラストも無給だと(最近ジャンプ+は出してるって話も見たけど)。

本編だけでなく「描く仕事の本当のところを書く仕事」でも触れられています。

本当は原稿料とかベテランが交渉して業界全体の底上げしてくのがいいんでしょうが、力のある売れっ子ほど単行本で稼げてるからそういうメンドくさい事してくれません。若い作家さんが気の毒だ思うのは年々漫画家の無給労働が増えてる点です。単行本の描き足しは仕方ないにしろ、本出すたびに書店別特典カラーイラスト10枚とかありますから相当大変だと思います。

いわく、2日ぐらい潰れること。

それを販促で売ってくれても1店舗100冊とかで辛いんじゃないかと。

そんな感じでベテラン作家の久米田先生が若い漫画家さんは大変とかキツイんじゃないかって心配する話がチラホラあって印象的です。昔程コミック売れない今こそ新しい食い扶持の話とか必見。

労働基準監督署に目をつけられる前に、出版社が宣伝経費として出すべきなのかって超真面目な問題を問うている!そんな真面目話から笑わせにくる久米田先生のエンターテイメント性よ。漫画だけでなく文章でもめちゃくちゃ面白い!

まあ、自分の友人は書店特典あれば全店舗集める猛者が何人かいるので、同じ巻数複数買いするコアなヤツを狙ってるのではないかと思うので何とも言えませんが…。

久米田節という名の嫉妬

第3号「コビコビ」

8巻は久米田節全開で最高に笑える。

「久米田節」とは何かって?決まってんでしょーが!嫉妬という名でケンカ売ることですよ。サンデー在籍時はマガジンでやってた『ラブひな』が売れることに納得いかずにケンカ売りまくってましたからね。

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で、今やマガジン系在籍の久米田先生は…古巣にケンカ売りまくりです。ターゲットは某探偵漫画のイケメンキャラ(流れでジャンプにもケンカ売ってました)。バレンタインチョコを漫画キャラへ送るエピソードで、腐女子に媚びる…もとい食いつかれる話で界王拳20倍で突っ走ります。

なんでも安室透安諸とおるってキャラについて、本家コナンくんも裸足で逃げ出す字数の多さでクドクドクドクド説明(ほぼそのまんま)。ある組織に所属して敵かと思いきや実は秘密警察所属で、イケメンハーフで29歳で、お菓子作りがどーとか、ギター演奏があーたら、ボクシングがそーたら…と逐一長々どういうキャラ設定で盛りすぎって説明からの、なにそれ?である。

そこまでやられたら、もう何も言えません

『かってに改蔵』でネギまが始まって白旗上げた時並みの、ベタベタの設定盛りまくって人気爆発に思うところがあるようでした。「まあ、オレは女子に媚びたりしないからな」である。青山先生は女子の媚びてるってことでしょうか?

なんだよメガ盛りっぷり!

ベタベタな設定で人気爆発!

よく分からんブースト!

安室透さんに関することだけなく、8巻ではターゲットは青って印象なり。かつては赤(松)から、今は青(山)。赤でなく青に対して思うところがあるのかにゃ。青山先生は貯金〇億くらいとか最高にロック!

事件は8巻で起きてるんだ!

姫ちゃんが中学生の時、事件が起きた

『かくしごと』8巻は漫画家マンガとしても久米田節としても何度も爆笑してしまうキレキレの出来。それでいながら父娘のホームドラマとしてもグッとくる仕様。めちゃんこ面白かったというのが総意です。

漫画本編の面白さも光る。「描く仕事の本当のところを書く仕事」の久米田先生のぶっちゃけ話も見どころ満載。「(うろ覚え)漫画家仕事場遍歴」の実体験も目が離せない。『かくしごと』8巻は面白さがぎゅっぎゅと濃縮されてる。楽しめるポイント多彩。

そんな中でナンバーワンを上げるとすれば、8年後の姫ちゃんシリーズでしょう。ついに、可久士がどーなってるかの真相に切り込む。未来の可久士はといえば…。

!?

??????

↑「姫ちゃん高校生編」を読んだ総意

な に こ れ ?

ここで明かされる急転直下の事実。どうなってんねん!?ますます目が離せない展開となってきました。『かくしごと』8巻は過去最高に面白い。

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コメント

  1. 匿名 より:

    タカメが来る!はアカメが斬る!と思ってたけど魔太郎だったのか

  2. 匿名 より:

    こんにちは。いつも楽しく読んでいます。
    「1、2のエホウ」の元ネタは「1、2の三四郎」ではなくコンタロウ「1、2のアッホ!」ではないでしょうか?

  3. 匿名 より:

    鬼才の人はどっちかていうと
    家栽の人(毛利甚八作・魚戸おさむ画)のほうが近いかな

  4. 匿名 より:

    相変わらず安定した面白さ
    シャフトでアニメ化しないかな

  5. 匿名 より:

    本誌を読むと巻末コメント等でたたみ始めてる印象も受けるので、10巻前後で終わりそう。

  6. 匿名 より:

    後藤先生は原発で働いていた(核仕事)と思ってたのに。

  7. 匿名 より:

    原稿料の底上げは神谷明のコナン降板劇のアレっぽい話だったな。
    プライベートが知られて笑って貰えないの流れは明石家さんまか。