>柳本光晴、サンデーにて巨弾新連載指導。
>「闘う」将棋
先週のサンデー(2020年25号)から『響~小説家になる方法~』の柳本光晴先生の新連載が開始されました。その名も『龍と苺』なり。将棋漫画です。こいつは期待大だぜ!この前はじまった『葬送のフリーレン』といいサンデーの新連載熱いっすね。
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『龍と苺』
将棋盤『響』
さて、『龍と苺』ですがぶっちゃければ将棋盤『響』って感じです。
主人公の藍田苺は、開始早々でクラスメイトをイスでぶん殴ったり、飛び降りたりと頭のネジが3本くらい飛んでる女の子です。
毎日生ぬるい水に浸かってるみたいで気持ち悪い。みんな友達ごっこ、青春ごっこしてるようにしか思えない。命懸けで何かしたい。
まるで80年代のやり場のない気持の扉破りたい、盗んだバイクで走り出す系生徒のようなことを言ってますが、ただ純粋にヤバイやつです(褒め言葉)。
この既視感は完全に『響』ですね。
響は小説書く天才でしたけど、苺は将棋の天才です。
ルールもよく分からずはじめて将棋を指したのに、何十年も将棋を指してきたおっさんをあわやのところまで追い詰めるなど圧倒的才能を見せつけておりました。
『響』との違いは主人公の無知っぷりかな。同じ天才でも、響は小説大好きでよく読んでたし色々と詳しかったのに対して、苺はルールを知らなかったように将棋にまったく興味がありません。当然ですが将棋界もまったく知らない。
同じ天才でも…
・響は小説大好きで知識も豊富
・苺はまるで興味ない
既視感あるけど、苺がどうやって将棋好きになっていくか楽しみですね。いや、もしかしたらプロになっても好きにならない可能性もあるけど…。
将棋のルール分からなくても楽しめる
天才か。
初心者であることが分かりやすいように駒の持ち方も完全に素人のそれです。2話でバンと叩きつける事がピックアップされてたので、いつまでこの持ち方なのか興味深いですね。
で、『龍と苺』のポイントは将棋に詳しくなくても楽しめるところでしょう。周りの反応や台詞やモノローグでいかに苺が稀有な才能の持ち主なのかがバンバン伝わってきて、それが痛快でカタルシスすらあります。
苺が指す将棋をめぐる反応を描くだけでも、十分勝負の世界や主人公の凄さが理解できますね。競技そのもののを知らなくても超面白い!この辺は『響』にも通じるところですが、ここでも『響』と違うのは、しっかりとした盤面描写があるところ。
『響』は書いた小説そのものはふんわり雰囲気で流してましたからね。『龍と苺』はしっかりとした試合展開を描きつつ、圧倒的天才の凄さをまわりの反応で見せて雰囲気もバッチリです。
絶望する凡人こそキモ
柳本先生が描く超天才というものに出会った凡人の反応はやっぱり最高だぜ!
見てくださいよ。
この「言っとくけど俺は強いよお?」と言ってたおっさんが絶望する表情を!
たまりませんね。
人は超絶天才に出会ったら意気消沈してしまうのかそれとも「こんちくしょう!」と悔しがる気概を見せるのか。やはり前者でしょう。
そこいくと『龍と苺』の苺の対戦者はちょっと違います…。
俺強いよおじさんは苺に負けた後に言い訳してましたからね。
(指導対局みたいなことしたから負けたんですか?)そうですね…子供が相手だったもので…
この言い訳、実は正解であることが2話で分かります。
1話の段階で苺の「俺TUEEEEE!」っぷりを見せつけました。でも、まだまだこの苺の巨大才能によって、凡人どもを蹂躙しまくるのは序章に過ぎない。これからが本番なのでしょう。
『響』は本当に天才すぎて小説家を引退する者まで出るほど、一生勝てない感を醸し出しまくってましたからね。最初からレベル99の状態だったといっていい。苺に負けた相手はまだそこまでじゃありません。次やれば勝てるぐらい思っています。
苺はままだだレベルアップする余地がある…つまり、成長すると思われる。もちろんまっとうな努力をするとは思えませんし、苺の才能で蹂躙するのが面白味なのでどうやって成長してくか楽しみですね。
天才に絶望するリアクションを楽しむはこれから本番でしょう。
すでに才能で蹂躙する痛快さがめちゃんこ面白いのに、もっともっと凄い絶望おじさんたちが見られると思うとワクワクしますね。ボッキボキに心をへし折るのがこの作者の「天才」「凡人」の差ですしおすし。
どこまで駆け上がるのか
藍田、本気で将棋をやってみないか?
まだまだ始まったばかなのに才能だけでなぎ倒すのがめちゃくちゃ面白い!これからどこまで駆け上がっていくのか楽しみです。1話で、女性のプロ棋士がいないことが明示されたので、苺はプロになっていくのかな。
まだまだ将棋に興味を持っていないので、その辺がこれからどう転がっていくのか。
何度も言うけど、この漫画のキモは才能に蹂躙されること!本当に意気消沈すること!冒頭に出てたプロになれなかった女性(高野)がよい物差しになりそうですね(再登場するか知らんが)。
「おい、泣いてるぜ。」
「ふーん。これだけレベルが違っても、悔しいもんかね。」
この程度のレベル差じゃ悔しがれるわけか。
負けると悔しいを超えた先にあるもの…。
逆立ちしてもどんなに努力しても一生勝てんと痛感させらるのが超天才なんやろね。
この悔しいって感情すら薙ぎ払ってしまう本物の絶望…という名の達観が『響』でもエモポイントだったので『龍と苺』でもはやく見たいぜ。これからも楽しみです。まる。
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コメント
これ、自分も絵は下手だけど勢いがあって良さげな作品だと思いました~
「将棋盤の『響』」とは、うまい事を言う。
読前「響みたいだな」途中「響みたいだな」読後「響みたいだな」
主人公の俺ツエーなのはまあ良いんだけど、
この主人公が凡人どもを蹂躙して胸糞悪くならないか心配
蹂躙される側が真っ当な人間だと才能だけで勝つ主人公に好感が持てないし、
蹂躙される側がクズばかりだと作品内にクズが多過ぎて嫌気が差してきそうだし、
今後どれだけ主人公に好感が持てるのかが重要になりそうだが、
正直1、2話読んだだけだと全く好感が持てなかった…
私も今のところ全く主人公に好感が持てなくて
そういうキャラだと割り切って読めなくはないんですが
2話の対戦相手が元奨のおっさんというところで
他誌連載中の「リボーンの棋士」を連想させられて
思わずおっさん頑張れってなりそうなんですよね、いや主人公勝つんだろうけど
皆リボーンの棋士も読んでくれ、挫折したことのある中年に刺さる漫画だから…(ダイマ
響もそういうマンガだからこれもそうだと思うよ
将棋+暴力だとハチワンダイバーを思い出す
前作の焼き回しやんか
将棋漫画にしては珍しく棋士が監修していないのかな?
それでも歩は〜ですら女流とは言え監修してるのに
Twitterかなんかで作者が強い言葉を使っていて迫力あったな
何か足りないと思ったが、好敵手がいない。「鉄鍋のジャン」の霧子みたいな、対照的な人がいないとまとまりがなくなってしまうぞ。
響はちゃんと天才って感じ出せてたけどコイツはただのクソガキにご都合で才能ひっつけた感が凄い
キャラの魅せ方で印象が全然違う