素晴らしい…。
『ラストゲーム』11巻を読了しました。これが最終巻です。「オレが九条に気持ちを自覚させたれたらオレの勝ち」(1話)としてはじまったラストゲームもついに…ついに!ゲームセットを迎えました。
率直に感想を言って最高すぎた。これぞラブコメこれぞラストって盛り上がりっぷりで、イチャイチャも極上の甘さがたっぷり詰まったニヤリング展開でした。読み終わった後も頬がなかなか元通りになりませんでした。
10年前君が変えた僕の世界に今、君がいる。 「―――勝負しよーぜ、九条」 父にアメリカ行きを急かされた柳。九条と話そうとするが、柳の好きな人の存在に落ち込む九条は電話をとれない。連絡が取れぬまま、柳は空港へ。その頃、相馬から柳アメリカ留学の話を聞いた九条は……!?最終巻、2人の勝負の結末は!? 特別編3本収録!
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11巻は表紙からも名作の匂いがプンプンしますね。実際に11巻は中身も素晴らしかったんです。やはり「結婚式大団円EDに外れ無し」である。
(※ネタバレ全開ですので注意)
『ラストゲーム』ゲームセット!
九条美琴
個人的に女の子の泣き顔を描かせたら当代一なのが天乃忍先生なんです。九条の泣き顔には何度も何度も心の琴線に触れてきました。芸術的な泣き顔だった。特に柳を想って泣く表情はぐうの音も出ないほど可愛かったです。
ただね。やはり悲しんで泣く表情もそれはそれで良いんですが、本当に見たかったのは嬉し泣きする九条なんですよ。泣き顔を可愛く描く事に定評のある天乃忍先生が九条が嬉し泣きする表情を描くのを想像しただけで期待値は跳ね上がるってものです。はい。
九条は8巻で気持ちを自覚し、あとは「ゲームセット」のコールだけでしたからね。今まで「嬉し泣き」をじらしてきたのは「ここぞ!」の為に溜めていたのでしょう。柳と結ばれて嬉し泣きしたり結婚式で嬉し泣きしたりする九条を想像しただけで頬が緩むぜ。嬉し泣きする九条が見たい!
そ・し・て!
実際に結ばれて&結婚式で渾身の「嬉し泣き表情」が描かれるのであった。
嬉し泣き
柳が…。
って、お前が嬉し泣きしてどないすんねん!見たかった九条の嬉し泣きが無かった…。代わりに究極の笑顔を見せていたのでこれはこれで満足でしたけど。改めて思うね。『ラストゲーム』の真のヒロインは柳だったんだなと。
九条の格好良いイケメンっぷりが冴えわたりました。嬉し泣きするのヒロイン仕事だろうと思うこと多数。空港へ駆けつけたり想いを伝えたり…って、それ普通に配役普通逆じゃねーか!と思うこと無数。ヒロインしてる柳とヒーローしてる九条であった。実にこの2人らしくもある。
てか、告白シーンだって九条の告白は普通の背景なのに、なんで柳の告白だけ背景に花が咲いてんだよ!それは逆だろ!どっちがヒロインでお姫様か分かったもんじゃねー!
最高最高アンド最高だった九条と柳
九条と柳
くぅ~!感無量である。
GAME53~54では、90年代のトレンディドラマもかくやというドラマチックな盛り上がりでした。そこからの告白展開は控え目に言って極上でした。あの九条が「かー」って大赤面ですよ。今まで『ラストゲーム』を読み続けてた読者に対するご褒美と言っていいでしょう。可愛すぎる。
それにしてもね。感無量としか言いようがない。「ようやくここまで…」って、それは読者の台詞ですよ。あの九条と柳がついに結ばれたかと思えば感動をひとしおです。
この2人は「幼なじみ」の旨味を引き出したものも特筆すべき点でしょう。幼なじみモノの良さっていえば、「一緒にいるのが当たり前」→「腐れ縁」→「友達以上恋人未満」→「気になる」→「好きだった」の一連の流れです。『ラストゲーム』の九条はど真ん中だった。恋愛漫画史に残る「名幼なじみ」です。
欲を言えば、くっ付いてからの2人のイチャラブっぷりをもっと見たかった。はじめてのデートだけで胸やけしそうな甘さ全開でしたからね。今までが今までなだけに、焦らされた故の破壊力は相当でした。もっとくっそ甘い2人を見たかったよ!
ゲームセット
GAME1 / GAME54
タイトルにもなっている「ラストゲーム」とは、柳が九条に気持ちを自覚させること、九条が柳を好きだと自覚させるゲームでした。柳はとっくに勝利してましたが、自分が勝ったことに気付いていなかったからね。
ようやく「ラストゲーム」に勝ったと知ったわけですが、「試合に勝って勝負に負けた」と感想を述べてました。いや、あんた最初っから勝負に負けてたから。『北斗の拳』風に言えば、お前はもう負けている!ですよ。恋の戦いにおいて先に自分の気持ちに気付いたほうが負けなのだ。
とはいえ、ゲームの勝者であり、1話を踏襲する一方的な戦いを挑む構図はなかなかどうして。そもそもこの「ラストゲーム」自体、柳の一人相撲だったし。そういう意味では1話を思い起こす指さし宣戦布告で、九条は意味分からず「何が?」ってのは最後まで柳の一人相撲っぷりが強調されてて良かったです。
柳は勝ったんだ…。自分との戦いに!勝負には最初から負けたけど。
NEW GAME
―勝負しようぜ、九条
最終回は大団円の結婚式END。おめでとう!結婚おめでとう九条と柳!2人の万感の想いを込めて歩いてきて、これからも歩いて征くって感じがして幸福感が半端じゃありませんでした。ブラボー!遠回り青春ラブストーリーのラストを飾るに相応しい。
で、九条を陥落とす「ラストゲーム」はゲームセットしたのに、柳は結婚式で「勝負しようぜ、九条」とまたまた勝負を吹っかけます。その内容がまた良いんだ。しかも、今度の勝負は柳の一方的な一人相撲じゃないからね。九条も意味を理解してるから。
なるほど、これは紛れもない2人のゲームだ。今までは柳だけがプレイしてたけど、これからは2人でプレイするゲームである。終わらないゲーム。「To be continued」ですよ!
まとめると『ラストゲーム』最高
手
11巻は構成も見事であった。括目すべきは「手」でしょう。10年以上も九条を追いかけていた柳は「手」を伸ばすシーン、想いが通って手を掴むシーン、結婚式では「九条から差し出されるようになった手」ときたものです。追いかけてた柳の手の比喩表現が胸熱。手を伸ばし、手を掴み、逆に手を差し伸べられる流れよ。
『ラストゲーム』ってジャンルは少女漫画だけど、ほとんど柳の視点で話を転がして好きな女の子の為に頑張ってに振り向いてもらう物語でした。一昔前の少年誌ラブコメのようでもあった。世が世なら少年誌に掲載されてても不思議じゃない作風です。
いやはやそれにしても。柳はよく頑張った。何度すべり台をすべり落ちようと、必ず這い上がってきましたからね。スキーでいえば何度もジャンプ失敗しようと、ついにK点超え(K=九条)を果たしたのだ。嫌いからはじまって、じっくりと2人の関係を調理して究極の料理になりました。最高だったぜ!まる。
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