今更ですが『ニセコイ』はサブヒロインが可愛かったですよね。小野寺さんを筆頭に、つぐみやマリーなど超ド級のヒロインが沢山登場しました。
今回は小野寺さんの妹・春ちゃんを語りたいと思います!
春ちゃんの伏線
「妹はもともと寮生活してるから…。まだ夏休みじゃないんだって」
「へぇー…小野寺妹いるんだ。知らなかった」(39話)
春ちゃんは楽たちが2年生になってから登場しました。しかし存在自体は初期から匂わせていました。小野寺さん家でバイトした時、サラッと「妹はもともと寮生活してるから…」と妹の存在を明かしていました。
小野寺さんに妹がいる!それは読者の期待値は跳ね上がり、実際に登場したら期待通り…いや期待以上の逸材だったのです。
ベアパンの小野寺春
75話
満を持して登場した小野寺春ちゃんはインパクト絶大な登場だった。楽に助けられて「私の王子様(顔は見てない)」となるフラグをばっちり立てても楽に関する評価は最低でした。
超絶美女の彼女がいて多数のキレイな女の子を従えてる「あの一条楽先輩」という評価。お姉ちゃんを誑かす悪い男である。
これ以上お姉ちゃんに近づくなと言おうとした瞬間、建物内(学校の廊下)なのにも拘わらず桜が舞って春風が吹いたんです。そしてクマさんパンツである事が判明したのです。
『キン肉マン』のベアクローのウォーズマン、『ワンピース』のバーソロミュー・くまと並ぶ、くまパンの小野寺春です。ジャンプ三大ベアと呼ばれてます。まあ呼んでるのは自分だけですが…。
王子様の落とし物
…見つかるといいな。私の王子様…!(76話)
朝助けてくれた王子様は顔も分からなかったけど、落とし物をしてました。それが楽の持つペンダントです。波乱のドラマがはじまる予感がしますね。
そういえばくまさんパンツってお尻の後ろにプリントされてるものじゃないですか。楽が見たのは前です。春ちゃんは前側にクマさんパンツがプリントされてる珍しいくまパンなのか。
順調にフラグを立てる春ちゃん
77話
楽なんて大っ嫌い!と初登場時からたった数話で順調にフラグを立てていくのが春ちゃんクオリティ。チョロイ!だがそれがいい!
家の手伝いで楽に支えられ「オレは君にケガされる方が困る!」の一言でドキンドキンと赤面。さらに崩れた荷物の下敷きになるところを楽に助けられたりと順調にトキメキ度を上昇させていきます。
ただ、春ちゃんには「運命の王子様」がいる。楽がそれオレと言ってもペンダント返してと言っても、あんたなんかが王子様なわけないと頑なに認めませんでした。
ペンダントを返したくれた春ちゃん
86話
風邪を看病され「ずっと取り替えてくれてたの?」「私のために?」と楽の評価を一変させる春ちゃん。姉・小咲の優しい人という言葉通りだと思いはじめた春ちゃんはペンダントを返してあげることに…。
預けるだけです。いつか私が王子様に会える時が来たら返して下さい。それまでは特別に預けといてあげます。一応お礼です(86話)
まだ楽を「運命の王子様」とは完全に認めていないものの、どこかで楽かもしんないって感じ始めてるように見える。順調に完堕ち寸前です。
初恋(?)の人だった
楽は王子様なだけでなく初恋(?)の相手でもあった事が判明した春ちゃんとの初デート「キグルミ」も名エピソードである。
中学の頃に姉の学校の文化祭へ行って迷子になった時、通りがかった着ぐるみの男の人が助けてくれたことがあったのです。ずっと手をひいて一緒にお姉ちゃんを探してくれた優しい人。もちろん楽のことです(楽は小学生だと思ってた)。
94話
圧倒的可愛さである。
迷子になって手を引かれた時に気付いてしまったのです。あの着ぐるみの男の人は楽だったんだと。気付いた春ちゃんの照れ顔は絶品でしたね。姉の小野寺小咲さんは「赤面」に定評があったが、妹の春ちゃんの赤面も負けず劣らず可愛い。
王子様だと認めた
楽たちが高2時の夏祭りはまさに春ちゃんによる春ちゃんの為の神エピソードだった。楽が千棘と付き合ってるわけでないと誤解がとけ、また王子様だと完全に認めるのです。
…仕方ないよね
相手が王子様なんじゃあ―
好きになっちゃっても
悶絶。
人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった。まいったな…。
まあ、実際は大分前から楽に惚れてたチョロインでしたが、自分の中で認めるってのは大きい。可愛い。楽が好きだと自覚した春ちゃんは輝いてました。
楽と春ちゃんは「趣味が似てること」や「春ちゃんは迷子になりがち」ってこれまでの話を見事に回収した最高の展開だった。あと着ぐるみの人が楽だと分かったのと同じように左手で口を押える仕草も良い。
ただ、春ちゃんはお姉ちゃん(小野寺小咲)も好きなのよね。だから諦めようとするわけです。
つまり私は出会った時から先輩の事を好きだったわけか―…。でも、それももうおしまいだ。私はお姉ちゃんを応援しよう。先輩の事は多分好きだけど、お姉ちゃんの事も同じくらい私は大好きだもん。二人がくっつけば、きっとこの気持ちも諦められると思うから。短い恋だったな―…
(´;ω;`)春ちゃん…
ラブコメ史において『ニセコイ』以前・以後がある。『ニセコイ』以前はヒロインのモノローグを多用することなかった。心の声がないからヒロインが主人公を好きなのかどうかイマイチよく分からんかった。しかし『ニセコイ』以後のラブコメはヒロインのモノローグだだ漏れで、そこがニヤニヤできるところ。
『ニセコイ』は女の子のモノローグがめちゃくちゃ上手い。春ちゃんの楽が好きだって認めてから諦めようって心情は胸がきゅんとなってギュッとなる。
諦められない
…次は絶対諦めてやるんだから!!(110話)
お姉ちゃんのために諦めようとするもなんのかんので諦めきれない恋心を持ち続けるのであった。
まるで「オレはもう闘わん」と言いつつ、その後も普通に修行して前線に立ち続けたベジータのようである。
- もう闘わないと言ったベジータ…その後も普通に闘った
- もう諦めると言った春ちゃん…その後も普通に恋する乙女
ラブコメ界のベジータ。それが小野寺春である。
また、その後も「諦める」「諦められない」のすったもんだしつつスーパー可愛いプレーを連発し続けて我らの頬をニヨニヨさせてくれました。特に王様ゲームの春ちゃんよ…。
128話
この春ちゃんも可愛すぎる!!
『ニセコイ』名物といえば顔芸です。ギャグでデフォルメされた顔芸で妙に味わい深くてクセになる。それでいてめちゃくちゃ可愛い。顔芸の使い手は姉・小咲でしたけど、春ちゃんもなかなかどうしてよ。
そういえば春ちゃんの親友風ちゃんは春ちゃんの気持ちを察して楽とくっ付けようとしてた。小野寺(小咲)さんの名参謀るりちゃんみたいなポジションだ。本編では描かれなかったけど、名参謀風ちゃんとるりちゃんが小野寺姉妹を楽とくっ付けようとする戦いも見たかったなぁ。
春ちゃんの告白?
134話
春ちゃんのベストシーンといえば2年時の文化祭を上げるファンも多いでしょう。
ミスコンでお姉ちゃんと2人で最終決戦になり、小野寺さん(小咲)はセーラー服で可愛さの臨界点突破したのに対して、春ちゃんはウェディングドレスで可愛さの天元突破したのである。
特筆すべきは「好きな人いますか?」と聞かれ、姉はいませんと照れながら否定してたの対して、春ちゃんはいると答えた。名演説ですらある。
います。…その人は私の事なんて気にしてないみたいですけど…私は今日その人に見て貰いたくてこのコンテストに参加しました。
きちんと告白するわけじゃないけど、グッとくる宣言である。フォークダンスでこれを最後に諦めるって決めたのにやっぱり諦めきれない春ちゃんは控えめに言って最高でしたね。お姉ちゃんの為に諦めると決めても諦められない乙女心よ。
脱いだらすごいらしい(本人談)
…しぇんぱい。どうして…私じゃダメなんでしゅか?私…これでも脱いだらしゅごいんでしゅよ?そりゃお姉ちゃん程じゃないんでしゅけど、触ってみれば分かりましゅから(173話)
2年時正月ではヒロインズが酔っ払っててんやわんや。酔った春ちゃんは本音をポロリ。なんと春ちゃんは脱いだら凄いらしい。
酔って本音を吐露してるという事は春ちゃん本人は自分の事を「脱いだら凄い」と本気で思ってるのだ。うーん…どう見積もってもせいぜい中学生レベルにしか見えないが…。本人の自己申告では凄いらしい。「遅れをとることもなかった(自己申告)」と同レベルかな。
春ちゃん最後の戦い
202話
春ちゃん最後の戦い…は戦わず(告白せず)に終わる。王子様が楽であることを知ってると告げて告白すると見せかけて告白しなかった。
寸前まで想いを伝えようとしてたとも捉える事が出来るが、最後はお姉ちゃん(小野寺小咲)をよろしくと楽の背中を押す形で、いつまでも断ち切れない未練に終止符を打ったのでした。ずっと言いたかった感謝を伝える事は出来た。
想いを伝えず「お姉ちゃんをよろしく」とだけ伝えて自身の初恋にけじめをつけながら、「これでいい」「これでいいんだ―…」と反芻するモノローグがグッとくる。
思い返せば、春ちゃんは誰にも楽が好きだと伝えない一人でため込んでた。だからこそ最後の涙が感動的ですらあったのです。
今まで言えなくてゴメンね。でも…どうしようもなく好きだったんだ…。好きだった。好きだったんだよぉ(203話)
(ノД`)春ちゃん…
小野寺さんはるりちゃんに楽が好きだとちゃんと教えてた。しかし、妹の春ちゃんは親友の風ちゃんにも伝えてなかった(風ちゃんが勝手に察してた)。ずっとずっと一人でため込んでた。楽が好きだって事も、お姉ちゃんが恋敵なので戦えないってことも。
今までずっと1人で心に抱えてた好きだった想いが涙となって溢れ落ちた。風ちゃんの前で抑えきれずに号泣して言えなかった「好きだった」という本音の吐露での涙です。思わず、貰い涙をこぼしそうになるってものです。
また風ちゃんの返しもいいんだ。
そっか。頑張ったんだね春。頑張ったね…
春ちゃんは一人で抱えていた事を察して「頑張ったね」と。本当に春ちゃんは頑張った。風ちゃん…ちゃんの頑張りを失恋を看取ってくれ、慰めてくれてありがとう。
春は「始まり」と「終わり」の季節だが…
春。始まりの季節―
そして何かが始まる為に何かが終わる季節
春ちゃんといえば季節の「春」というナレーションで何かが始まる出だしの初登場。「なんだか素敵な恋とか始まっちゃいそうな予感です」はその通りで、素敵な恋をした1年だった。
そして1年後に高校2年生になったのは初登場を踏襲した「春。始まりの季節」というナレーション。
春。暖かな風が桜の枝を揺らし髪をくすぐる。そんな四月―(75話:カミカゼ)
春。始まりの季節。誰もが新たな門出を迎え、新しい自分に向かって歩き出す。そんな四月―(201話:ハルカゼ)
春は始まりの季節!
しかし同時に「そして何かが始まる為に何かが終わる季節」でもある。春ちゃんは去年の春に素敵な恋とか始まっちゃって、翌年の春に初恋が終わってしまった。そしてニュー春ちゃんが誕生した。
似合いますか?
色々あって髪をバッサリ切ちゃったと言う春ちゃん。失恋契機に髪を切ったのは明らか。でも、それを乗り越えて成長した姿が印象的です。未来に前向きに歩き出す様子が描かれてました。
事実、春ちゃんは成長している。
髪の毛切って「似合いますか?」と楽に尋ねる。なんだそんな事かと思うかもしれませんが、春ちゃんにとっては凄まじい成長なんですよ。
似合う似合わないのやり取りは一緒に買い物した時まで遡る。
94話
「フン!どーせ似合ってませんよ私には!」→「似合ってると思うけど」で照れてぶん殴ってしまった春ちゃんであった。なぜか怒られて殴られて楽は「!?」「!?」です。春ちゃんは照れ屋で恥かしがりやさんだったのです。
これが後に重大なガッカリ案件となる。
…あれ!?な…何今の。私にはなんのコメントもナシですか!?お姉ちゃんの事はほめておいて、私は眼中ナシですか。そーですか…!(107話)
夏祭りで浴衣姿で登場した小野寺姉妹。小野寺さん(小咲)の浴衣姿は褒めたのに春ちゃんはスルーされてしまいました。ガッカリしてイライラしたものの、実はちゃんと理由がありました。
それが買い物の時に「似合ってる」「かわいい」と言われてぶん殴ってしまった事。楽いわく「かわいいとか言っちゃいけねーと思って…」である。春ちゃんのツンデレ気質で「似合ってる」「かわいい」は禁止ワードと勘違いしたと。
そんなこんながあったからこそ、髪の毛切って「似合ってます?」は春ちゃんの成長が最も感じられた一幕なのです。
…ありがとうございます
買い物の時の服や夏祭りを踏まえると「似合う」「ありがとうございます」のやり取りが感無量である。紆余曲折のドラマがあったなぁ(しみじみと)。
春ちゃんが失恋を糧に精神的な成長を遂げた。子供っぽかったのが大人っぽくなった。春ちゃんの成長を喜ばしく思うと同時に一抹の寂しさも覚えます。我々の愛した「ギューッとしてくだしゃい」の甘えん坊の春ちゃんはいないんだなぁと。
だ・け・ど!
くまさんパンツは健在
春は始まりの季節。同時に始まる為に何かが終わる季節です。春ちゃんを通して教えてくれた。しかし、変わらないものもある。春ちゃんが身を持って教えてくれた。どんなに大人っぽく成長しても変わらぬくまさんパンツをはいてますよと。
初恋死すともくまパンは死せず!!
コメント
春ちゃんはかわいかった!
そして「そもそも春ちゃん元がいいからな!」とか言っちゃってる楽はほんとサイテーだわ、、、
春ちゃんはええねえ
そりゃ最後はアレな展開だったけど
それまでは僕らもニヤニヤさせてくれた最高な漫画だったわなニセコイ
ていうか本命ヒロインじゃないのに妹がヒロイン化するってマンガは他にあるのかな?