『ダンジョン飯』(九井諒子)6巻読了。
当初こそ、ダンジョン内の生態系を説明しつつモンスターを食う異色グルメ漫画でしたが、今では本格ファンタジー漫画としての面白さも際立ってきてます。炎龍を倒しても終わらない。どんどんシリアスになりつつ、どこか間抜けなギャグも健在。
狂乱の魔術師を退けたライオス達の前に、
かつての仲間・シュローが現れる。
凄腕剣士の合流で、ファリンの救出も楽勝…!と思いきや!?
一緒に食事をすれば仲直り?
雪と氷の地下6階層で問われる、パーティーの絆。
新たな仲間が加わる第6巻!
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6巻で最も注目すべき点といえば、妹・ファリンが化け物になってしまった事と、新たな猫娘が仲間に加わった点でしょう。紅一点で一心に僕らかペロペロされる対象だったマルシルのヒロイン力が試されます(多分)。
ま、現時点ではアセビことイヅツミは評価保留かな。マルシルのポンコツ可愛さに比べると、いまいち心の琴線に響かない。今後の活躍に期待です。
『ダンジョン飯』6巻
ファリン
ファリン…(´;ω;`)
せっかく助けたはずのファリンがキメラの化け物になってしまった。今後の『ダンジョン飯』の目的はファリンの救出でしょうか。しかし、現時点ではもう元に戻せないって言われちゃってるし…。
22話で「魂と魂が混ざるから厄介なんだ。下手したら人格が混ざる可能性もある」と幽霊に憑かれてグール化した人の蘇生を説明してたけど、ファリンもこれと同じってことでいいんだよね。炎龍とファリンの魂が混ざっていると。
一瞬だけ「ライオス兄さん」と呼んだのは、まだファリンの人格は中にいるんだろうか。生き返らせたのも古代魔術で、今の姿になったのも古代魔術だから2つ古代魔術かかってるよね。狂乱の魔術師を倒して解決になるのだろうか。
何にしても、もう一度マルシルとファリンのお風呂チャプチャプシーンを見るためのハードルは高そうだ。
デルガルと狂乱の魔術師
39話
魔術師は…過去に先王を目の前で暗殺されて以来、息子のデルガルが同じ目にあうのを恐れてる。それで俺たちを暗殺者ではないかと疑い攻撃してきた。
現在のファリンは、デルガル探索を命じられています。しかし、デルガルは1話1ページ目で地上出て塵となって消えてしまいました。もう消失してるデルガル国王を探し続けていると。
ここで、謎なのはデルガルと狂乱の魔術師の温度差でしょう。デルガルいわく「狂乱の魔術師によって国は地下深くに囚われてる」「魔術師を倒した者には我が国のすべてを与えよう」と、誰か狂乱の魔術師倒してくれ、すっげー迷惑だったって感じである。
そもそも「狂乱の魔術師」と名付けたのもデルガル国王ですしおすし。狂乱ちゃんに1千年も縛られてたって印象を受けます。一方の狂乱の魔術師はデルガル国王大好きで忠誠心が半端じゃありませんでした。
狂乱の魔術師ちゃん
この地に存在するあらゆるものはデルガル国王陛下の所有物であると言い、亡霊達には「陛下もじきにお戻りになられる」「その時は盛大にお祝いをしよう」と満面の笑顔を見せていました。ちょっと可愛いかった。
最初は、千年前に狂乱の魔術師が王国を滅ぼしたのかと思いきや、むしろその逆で王国を守ろうとして黒魔術を使ったのではないかという節が伺えます。タンス爺さんはこのダンジョン(王国)について以下の見解を述べてました。
・「死んだ者が生き返ったのではない。ここでは死自体が禁じられてるのだ。なんともおぞましい呪いよ」(19話)
・「迷宮にかけられた不死の術です」(22話)
ダンジョン内では不死の呪い(黒魔術)がかけられているそうな。
高度に作られたダンジョンそのものも凄いけど、不死の魔術のほうがヤベーって様子でした。
これはどっちかというと、狂乱ちゃんが滅びそうだった王国を不死にさせて永久のものとしたと解釈したほうが納得できますね。デルガルにとっちゃ迷惑行為だっただろうけど、即位した戴冠式で「未来永劫」とか言っちゃってるし(12話)。
この国と民が未来永劫栄えることを祈って…
デルガル国王に忠誠心MAXだった狂乱ちゃんは、文字通りこの言葉を実路して「この国と民が未来永劫栄える」ように不死の黒魔術を使ったってところか。
千年前に何があったのか詳細不明ながら、戦争とか病気とかで王国が滅びそうになったので王国を永遠のものとしたという感じかなぁ。しかし狂乱ちゃん何者なんだろ…。
※追記、以下の指摘を頂きました。
古代でも「自分の魔術で自分を長生きさせることはできない」
って言ってるから国王の命を留めるために王国民の命を使ったって事なのかね
霊たちも狂信ちゃんの暴走した善意に微妙なリアクションだったし>コメントより
なるほど。
王を生かすために国民の命を使ったって方がしっくりくるかも。
ダークエルフ
ダークエルフとは…?
狂乱ちゃんは見た目的に「ダークエルフ」であることは間違いないでしょう。『ダンジョン飯』では行方不明者の壁紙にエルフがいたり、「これだからエルフは」「エルフはなあ」(20話)と、エルフ自体はそれなりに一般的な種族のようである。
しかし、28話のチルチャックは「ダークエルフってやつじゃないだろうな」とダークエルフについては噂話程度の認識でした。エルフとダークエルフは別種のような扱いをしており、相当珍しい存在である感じでした。黒魔術を使えるのもダークエルフというような言い回し。
エルフとドワーフ
また、エルフとドワーフは1000年前の王国が滅んだ後に戦争をしたそうな。
22話
遥か昔、エルフとドワーフが東西に分かれ争った時代
ドワーフたちは、この地に潜みエルフが来るのを待ったという
戦争が終わっても穴を掘り続け…やがて黄金の都を飲み込み
戦争の勝者はエルフだったようで「ドワーフから奪った土地を持て余し人間に寄越した」と顛末が語られていました。いまのダンジョンがある場所は、ドワーフからエルフが奪って人間に渡したそうなのである。それが黄金王国が滅んだ後の出来事。
センシは「エルフVSドワーフ(ノーム含む)戦争」で地下へ潜ったドワーフの子孫でしょうかねぇ。ここで引っかかるのは、王国の城下町は人間だけでなくドワーフもエルフも交流していたという点でしょう。
28話
28話で1000年前の技術に驚くライオスに、チルチャックは「ドワーフとエルフの技術が混ざってできた街」と説明しており、今よりもいい暮らししててもおかしないんだとか。今は3種族の技術交流無しか。
この辺からおそらく、1000年前に滅んだ王国は人間と東のドワーフと西のエルフが一緒に暮らして栄えていた(少なくとも技術提供を受けるような間柄)のではなかと推測できます。年表にすれば以下のようになる。
1000年以上前 | 人間とドワーフとエルフが仲良く王国を繁栄させる。 |
1000年前 | 栄華を誇った王国が滅びる。
狂乱の魔術師が不死にさせる黒魔術展開。 |
遥か昔 | 西のエルフと東のドワーフ(ノームも)で戦争。
ドワーフは地下へ潜る。 エルフは土地を持て余して人間へ譲渡。 |
現在 | 小さな地鳴りと共にデルガル国王現れ塵となる。 |
なぜ人間だけが滅んだのか。なぜエルフはドワーフに戦争を仕掛けたのか。ただのダンジョンでモンスターを飯にする話だったのに、世界観広がりまくりである。
黒魔術
そういえば、最初タンス爺さんは「古代の呪術」の研究をしているとか説明してたど、今となってはあれマルシルと同じく禁忌とされる黒魔術を指してるよね。
タンス爺さんって…
「古代の呪術の研究」をしていると抽象的に述べてたが、現代では禁忌とされる「古代魔術の研究」そのものであると分かりました。適当にはぐらかして説明してた時、マルシルが寝てたのも今となっては意味深ですな。
しかも、島主さんにも黒魔術と説明してないし、エルフは無視しろとか島主を上手くコントロールしてるようにも見えます。
不死の魔術の設計図を探してるようだけど何の目的なんでしょうか。ダンジョンが発見される前から島にいたようだし。サイコパスっぽいカバルーよりよっぽど裏がありそうである。
エルフ・ドワーフ戦争では、タンス爺さんの種族ノームもドワーフ側だったようだし。何者なんだ…。同じく古代魔術研究してるマルシルと、昔見たとか言うチルチャックも謎だけどねん。
41話
昔一度見たことがある。人工的に作られた獣人だ。黒魔術で人と獣の魂を混ぜて作るんだとか。
古代魔術って禁忌。
なんでチルチャックは以前に獣人を見たことあるんだろ。
「ダークエルフってやつじゃないか」発言といい気になる。少なくとも禁忌の黒魔術を使えるのは、狂乱ちゃんとマルシルの他に、イヅツミとチルチャックが見た獣人にかけたやつ…と4人もいそうだ。
マルシル
42話
パパのお葬式の時、ママが言ってた。私はみんなと走る速さが違うんだって。私はこれからもたくさんの人を見送らないといけないって。
ここで言う走る速さとは寿命である。これからもたくさんの人を見送らなきゃいけないということから、マルシルだけは他の人と違って寿命が長いという意味合いであると。
なんでマルシルだけ寿命が長いんだろ。黒魔術使えることといい、母親がキーっぽいが…。ちなみにエルフの寿命は「今は精々五百年が限度かな」(39話)と言いつつ、大昔は1000年以上生きた記録もあったそうな。マルシルには大昔のエルフ的な長寿の秘訣があるのかにゃ。
なんでマルシルだけ走る速さが違う(長生き)のか。
・父は普通の人間で母はエルフ
・父は普通のエルフで母は古代の長寿エルフ
マルシルのみんな死んじゃうシリーズにエルフ族が含まれれたか不明なので、父が人間のハーフだったので「他の人」は普通の人間を指していたのか、母親が昔の長生きできるエルフだったの2つが考えられる。もしくは、マルシルだけ特別仕様で超長生きできるのか。
また、17話では「宮廷魔術師は親がそうだっただけ」と父親か母親が(もしくは両者が)宮廷魔術師だったそうな。現状この漫画で王は「デルガル国王」(この場合だと狂乱ちゃんが母親になってしまいそうだが)と「西のエルフの王」しか登場してないけど。どの国の宮廷魔術師だったんだろ。
あなたも私についてきてくれないの?
魔術をたくさん勉強した理由も、自分だけ長生きで他の人が自分より先に亡くなってしまうからだそうです。う~む…マルシスは何歳なんだろ。他の一般的なエルフよりも年上なのか?マルシルさん謎多すぎですよ!
まとめると幼女時代のマルシルが最高にペロペロだったということです。はい。着てるのベビードールなのも気になる。ちょいえっちで最高だけどこれも相当技術無いと作れないような。
コメント
デルガンじゃなくてデルガルですよ~
それはそうと深い設定や作りこみしていることはわかってましたが、ここまで読み込んでなかったんで記事読んで驚きました
また読み直してみよう
すみません。修正しました。
猫娘十分可愛かったけどな
隔月じゃなくてせめて月刊でやってほしい
隔月でもないぞ ハルタはかなり特殊だが
一発ネタかと思ったら未だに勢いが衰えてないのはすごいと思う
ダンジョン飯でラブがコメることはあるんだろうか。
色々な前間違えすぎー。
ノームの爺さんはタンスで、ドワーフの仲間はセンシですよ。
王と民を守ろうとしたと言うより、ベルセルクの蝕よろしく、国民の命で魔法を掛けたんじゃないかなぁ。
名前が違いすぎてなに言いたいんだかわからん……コタツカタツはタンスの間違いでいいのか?
ヤマカム素人かな?
名前間違い誤字脱字がない記事のほうが少ないぞ
古代でも「自分の魔術で自分を長生きさせることはできない」
って言ってるから国王の命を留めるために王国民の命を使ったって事なのかね
霊たちも狂信ちゃんの暴走した善意に微妙なリアクションだったし
5巻でチルチャックは黒魔術に関する品物に関わった仲間がエルフに連れてかれてしまったという台詞があります、獣人化の魔術もこの何かしらヤバイアイテムに関わった時に知ったのでは?