『かぐや様は告らせたい』第127話:秀知院は後夜祭
前回の「二つの告白(後編)」があまりにもウルトラロマンティックすぎて気持ちの上では「いい文化祭だったな」…いや「いいラブコメだったな」という満たされた気分になってました。
だから今回の話は蛇足とは言わないけどそれに近い感じで臨みました。ところがどっこい!むしろ「真の文化祭最終回」であり同時に「to be continued」という内容。なんてエピローグや(震え)。
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目次
第127話:秀知院は後夜祭
エピローグらしくかぐや様と白銀以外の生徒のキャンプファイヤー。やはり今回のキモは石上(とミコちん)だよね。つばめ先輩に公開告白した自覚ない男は、結局告白できなかったなって黄昏れてます。いやあんた告ってたから!
それにして今編の文化祭は構成の上手さが際立ってます。
白銀に恩があった龍珠桃
そうかよ恩知らずめ
白銀のウルトラロマンティック作戦でハートを大きな風船に入れる作業を手伝ったのは龍珠桃さんでした。2人でパクったのか。手伝いが面倒くさいし断ろうとしてたら「恩知らずめ」と言われ「~~~!!」と反論封じらたやり取り。
まあ天文大好きの白銀と天文部部長の桃さんですので以前から繋がりがあって何か恩を売っていたのかもしれません。また、原点「竹取物語」では白銀の難題「龍の頸の五色の玉」に該当するキャラだけに色々と気になりますね。
すでに恩は売っていてかぐや姫の無理難題をクリアしたという見方もできる(厳密には難題でもなく告白作戦だが)。桃さんに売った「恩」は白銀の過去回想(前々生徒会66期シリーズ)で描かれるのかしら?
結果として因果関係がウルトラロマンティック
推薦文を2枚書いてもらう権利
秀知院学園の生徒会長をやることはどの大学(それこそ世界中の大学や研究機関)でも入れるプレミアムチケットの推薦状を貰えるというのはコミック60話で説明されてました。
白銀は1年2学期で(67期)生徒会長になったので連続で立候補する必要がありませんでした。しかし、かぐや様の「一生に一度のわがまま」をされて再選を果たしました。どうやらそのおかげでプレミアムチケットの推薦状が2枚ある状態で、誰かに譲ることも可能であったと。
それを白銀の「一生に一度のお願い」でスタンフォード大学へ一緒に行こうで使うと。
一生に一度のわがままです(2枚目の推薦状得る)
一生に一度のお願い(2枚目の推薦状で)
ウルトラロマンティック!!
「一生に一度のわがままです」と、もう必要なかった2枚目の世界中どこの大学でも入学できるプレミアムチケットをGETし、「一生に一度のお願い」でそのプレミアムチケットを使って一緒の大学へ行こうって。
バタフライ効果の究極を見たね。巡り巡ってるこの2人の因果関係よ。かぐや様がわがまま言わなきゃ白銀のウルトラロマンティック作戦は無かったわけですね。そしてそれがかぐや様自身に必要になる。ロマンやねぇ。
もう一つのウルトラロマンティックな因果
ウルトラロマンティック因果関係(ver.2)
なんちゅう運命力(ぢから)…。
かぐや様と白銀がウルトラロマンティックな因果があったと明かされた今回の話。もう一つ「裏主人公」もウルトラロマンティックな因果が巡り巡っていたのであった。
自覚無い公開告白男こと石上は、ハートのキーホルダーを拾うのでした。そう、かぐや様が落としてしまったハートですね。そもそも、かぐや様に渡したのは誰かってつばめ先輩なのです。
コミック120話
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サンプルとしてかぐや様にハートのキーホルダーを上げたつばさ先輩。かぐや様は落としてしまい、それを拾った石上。で、この拾ったハートキーホルダーを誰に渡したかといえば…ミコちんという巡り巡った因果よ。なにこの運命感じるの!
フラグ立ちましたよ!
落とし物を届けました
まあ、つばめ先輩の時のような誤爆告白になるわけでなく、きちんと落とし物は風紀委員に届けなきゃって説明をしています。しかし刮目すべきはつばめ先輩産のハートが巡り巡ってミコちんの手に渡った因果と、結果として「石上からミコちんへハートを渡した」こと。
今年の奉心祭のスローガン「伝われ燃える想い ハート to ハート」なんだもんな。意味深すぎるだろ。ハートからハートへ!出所はつばめ先輩で終点はミコちん。
ここまで「裏主人公」の石上と「裏ヒロイン」のミコちんは微塵もフラグがありませんでした。しかし、ここにきてまさかのフラグ立てをするからニマニマするわい。それがミコちんが一番見たかったキャンプファイヤーで笑顔を見せる生徒達です。見せてくれたのが石上。
最高の報酬じゃん
ウルトラロマンティック!!
なにこれ…?
悶絶するんですけど!
ミコちんは人知れず頑張る子で、その努力を一番分かってあげてるのが石上でしたからね。小等部時代にお目目キラキラさせたあの体験を他の生徒に味わってもらいたいって夢が実現し、自分を犠牲にしてた子に最高の報酬与える。ロマンだねぇ…。
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いしミコがウルトラロマンティック
この超反応は!?
立った!石上とミコちんのフラグが立った!クララが立った時ぐらい感動的です。ミコちんの石上評は「カス」以外のなにものでもなかったでしょう。しかし、陰で頑張る自分の努力を汲んでくれて、ハートまで貰っちゃったからね。
ラストのミコちんの面を見てくださいよ。まんざらでもなさそうである。石上から貰ったハートを嬉しそうに眺めちゃって。これが裏ヒロインの真の実力だったか。
石上はこの文化祭でとんでもないものを立てました。それはフラグです!つばめ先輩とミコちんのフラグを2つも立てたのです!『げんしけん』の班目もビックリのモテ期が来そうじゃん。「かぐや様×白銀」の約束された勝利カップル時代はここに完結した。
もちろん四宮家の当主(かぐや様父)は反対するだろうし、竹取物語的にラスボス候補の四条帝がどう関わってくるかって観点はある。2人の新たな試練は続くでしょう。それでも、石上はそれ以上にワクワクするぜ。
次なる波乱は、この時より始まっていた
はじまるんだよ!誰も見たことのねぇ新しい時代が!
人それを新時代と呼ぶ。海賊王…じゃなくてラブコメ王を目指し男女は青春という名の航路を目指すのです。
「二つの告白」の意味
文化祭(二つの告白)
文化祭を「二つの告白編」って副題ではじまった長期シリーズ。ここに完結して、すごいタイトルの意味だったのではないかと舌を巻いてしまいます。普通にかぐや様と白銀が告白して2つの告白って予想したのに、いい意味で予想以上だった。
かぐや様と白銀は言葉では告白できませんでした。乙女として男としてそれぞれの矜持があったので自分からは告白できないが、好きだって態度の告白はしました。見事なハッピーエンドで「二つの告白」だった。
しかし、かぐや様と白銀の2人を指して「二つの告白」ってニュアンスだけでなかったのがラストで明示されてビックリですね。そう、石上にとっても「二つの告白」でした。
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石上め…無自覚とはいえハートを2人に送ってしまうという結果である。
1つ目のハートを送る
2つ目のハートを送る
2つもハートを女の子に送ってしまった石上を指して「二つの告白編」という解釈も可能という。同時に「表主人公」と「裏主人公」って2つの舞台を指して「二つの告白編」でもある。文化祭編の「二つの告白編」というものは解釈が読者次第となってる。
・かぐや様と白銀の態度で示す愛の「二つの告白」
・石上によるハートを無自覚で2人に送った「二つの告白編」
・「表主人公」「裏主人公」サイドの2つの舞台で「二つの告白編」
終わってみれば全然違う意味であった「花火の音が聞こえない」に並ぶ、いや超える解釈を示した「二つの告白」でしたな。すごい構成とネーミングやった。
忘れてはいけないマキちゃんの未来
柏木さんとマキちゃん
柏木さんとマキちゃんのやり取りがそこはかとなくヤベー。一見すると2人の友情を描いたグッとくるエピソードなんだけど、柏木さんからはドス黒いものしか感じないでござるよ。
柏木さんは彼氏(翼くん)よりもマキちゃんが好きなんだって。えっと、それはもうマキちゃんが好きになった相手の翼くんだから付き合ってるってことだよね?鳥肌が立つぐらい恐怖を覚えるぞい。
まだ何とも言えないけど、マキちゃんも石上ハーレム王国に入るって自分は見てるんですよね。というのも翼くんに惚れた理由が「やすらぎを与えてくれる」って述べてるから。石上もマキちゃんに安らぎを与えており、これはそのうちフラグが立つ前振りじゃないかと思ったり思わなかったり。
その辺は随所にある。
これはラブがコメる前振りにしか見えませんねぇ…
特にコミック13巻では「石上」呼びだったのが、より親密になって「優」と呼んでいました。こんな変更をするってことは…ねぇ…?
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なにが言いたいかというと、マキちゃんが石上に「きゅん」とする近未来があったとして、その時の柏木さんを考えると…恐怖しかないのです。
石上は┬─ミコちんとくっつくよ(裏主人公&裏ヒロイン派&ハート)
├─つばめ先輩とくっつくよ(巨大ハートクッキー派)
├─マキちゃんとくっつくよ(やすらぎ派)
├─柏木さんとくっつくよ(マキちゃんがそうなら…柏鬼派) ←new
├─小野寺さんとくっつくよ(ラノベ派、同人版白い三角形派)
├─藤原書記とくっつくよ(正論DV派)
もちろんまだ過程の段階なのですけどね。そんなわけで、「かぐや様×白銀のバッカップル編」と同時に「石上フラグ編」も楽しみです。