『微熱空間』(蒼樹うめ)3巻読了。
相変わらずの破壊力でお姉ちゃんの良さ味を堪能できました。
両親の再婚で血のつながらない姉弟になった二人。生まれた日が三日違いの同じ高校2年生なのに姉・弟の関係は時に微妙で…。その「三日間限定の1つだけ年の差」な互いの誕生日を迎えてひとつ屋根の下、加速するドキドキに眠れない二人。身も心も焦がす第3巻。1・2巻と同じくカラーイラストギャラリーも併収。
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あとなんか布教頑張ってる人もいるようです。
北九州市漫画ミュージアムに「微熱空間」漫画単行本1~3巻を寄贈しました。すごいだろう?
>コメントより
関東人なんで行く機会ないけど、「微熱空間」が置いてあるってことなんかな。北九州市漫画ミュージアムにこの漫画が展示してあったら山田与作さんが寄贈したものです。九州人なら行ってみるといいかも。
『微熱空間』3巻
亜麻音お姉ちゃん可愛すぎ
14話
両親の再婚で血の繋がらない姉弟になった亜麻音さんと直耶くん。同級生でも3日間だけ亜麻音お姉ちゃんの方が生まれが早いのでお姉ちゃん強化日が2日間続きます。
改めてお姉ちゃんって素晴らしいと教えてくれるのが『微熱空間』です。ほら?僕らって「姉派」よりも「妹派」の方が断然多いじゃないですか。
そんな二次元界では妹好きばかりの中で、お姉ちゃんってこんなに可愛いんだぞ!素敵なんだぞ!って教示してくるのです。
特に2巻ラストの亜麻音お姉ちゃんのビックリ発言で、もうただの家族ではいられなくなったわけで、「家族」と「男と女」の揺れ幅とTPOに応じて変わってくるやり取りがもう最高です。ニヨニヨ。
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名前で呼んでみた
15話
3巻でファインプレーを連発する亜麻音お姉ちゃんである。甲乙つけ難い可愛さを叩き出すのですが、個人的に15話の名前呼び捨ての反応にMVP(萌え萌えヴィクトリーペロペロ賞)を上げたい。
一発の破壊力だけなら、後半のメス化した亜麻音お姉ちゃんのほうが上なのは事実だ。しかし、「家族」と「男女」の中で揺れ動き、前日のことを無かったことにしようって提案するお姉ちゃんに対してきっぱり否定し、聞く耳持たぬところを「亜麻音」と呼び捨ての流れは最高だった。
「私がもっとちゃんとお姉ちゃんらしくして…」「私たちもっといい姉弟に…」と言い出すところを一刀両断した前妙な呼び捨てでした。下の名前で呼び捨てされた反応はプライスレス!
「家族」と「男女」で揺れ動く美味しい時期
16話
ラブコメってのは農業みたいなものなんですよね。
畑を耕して種をまいてじっくり育てて収穫の季節を迎えるものじゃないですか。じゃあ、どこがラブコメで一番の旨味なのかといえばこれは人によりけりです。
まだデレたりイチャイチャ期間でない「畑耕し」「種まき」時期が一番だっていう人もいるでしょう。「フラグをじっくり育てる」期間が一番好きだって人もいるでしょう。デレて実りの季節を迎えるにが好きっていう人もいるでしょう。
本当に通の方なら分かってもらえると思うけどさ、実りを迎える寸前ってのもオツなんだなぁ。そう『微熱空間』はまさに収穫の季節を迎える寸前の、農作物が育って実をつけてる。本来の収穫季節はもう少し熟した時だが、この時点でめちゃくちゃ美味そうな実になってるわけよ。
今、亜麻音お姉ちゃんは直耶くんは「弟」だって認識してるし、そうありたいお姉ちゃんモードを発動させている。しかしながら、ここぞで男子であることも分かってて女の子の反応をしちゃってるわけです。
柿で例えれば、やや固めで収穫しても美味しいが、もうちょっと熟して収穫しても美味しい…そんな微妙な実がなってるわけです。家では姉弟とか言いながら「触っれもいい」「そんなに嫌じゃなかったから」とか熟した赤面顔してくるから困るんですよ(笑顔)。
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亜麻音お姉ちゃんはスキだらけ
17話
はい!可愛い!
2人は「保留」ということになり、家では家族で、外では…ちょっと曖昧って関係なのですが、亜麻音お姉ちゃんの隙だらけっぷりはどうなんですかね。ただの可愛い同学年の女の子じゃんか(賛辞)!
寝ぼけた寝起き姿の天然っぷりといい、ここぞで乙女顔する時といい、亜麻音お姉ちゃんは言ってることとやってることが不一致だと思いまーす。いいぞー!
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「名作ラブコメ=花火シーン」の法則
18話
はぁ~…(くそでか感嘆)。
やはり3巻のベストシーンを上げるとしたら18話なんだな。夏祭り!花火大会!そこで亜麻音お姉ちゃんはさよならホームランをかっ飛ばすのです。あまりの威力に悶絶してゴロゴロ転げ回ってしまいます。
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「姉弟」でいなきゃって気持ちと「血の繋がらない同じ年の男子」ってアレコレがごちゃまぜになった末にたどり着いた外での境地でしょう。花火が見えない位置で「私、ここがいい」言うわけよ。そこは花火が見えないけど乙女としてはベストポジションでもあるわけで。
あまりにも可愛かった。
それにしてもね。近年のラブコメは花火シーンに合わせて名シーンをぶっこんできますな。「名作ラブコメには名花火シーンがある説」である。
古くは『スクールランブル』の沢近と美琴が2人で見た花火なんか伝説の名シーンでしょう。
スクラン54話
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播磨のことでよくわからなくなってしまいヤキモチ爆発させて美琴まで攻撃してしまった沢近。一方で初恋が敗れた美琴。2人の関係がギクシャクして変なことになりました。
そんな中で過去のメモリーを思い出してグッとくる演出で前から親友の絆っぷりを描いたあとに、花火が見れるとっておきの場所で偶然出会ってしまって、そこで打ち上げ花火が「ドォン」のシーンはラブコメ界屈指の名シーンでしょう。
そしてなんのかんので仲直りした伝説の花火シーンとなりました。ゼロ年代を代表するラブコメ『スクラン』で一番好きなシーンを聞かれたら花火ドーンを上げる人も多いことでしょう(当社比)。
伝説である
ラブコメにおいて花火打ち上げシーンは凄まじい名演出なんです。
良いラブコメには良い花火シーンがある。
『スクラン』以降、花火打ち上げシーンに名シーンになるラブコメが非常に多くなったと思う。例えば、『だがしかし』のほたるさんとのお別れシーンとか、『五等分』の姉妹の絆シーンとか、『湯神くん』のはじめてのお礼とか、『かぐや様』の花火の音が聞こえないとか…etc。
近年の人気ラブコメにはここぞの名シーンで名花火が上がる。
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花火と同時にキャラも読者の感情も一緒にドッカーンと打ち上がるのです。おそらくであるが乙女の巨大感情を打ち上げる的な意味の演出なのでしょう。どれもこれもレジェンド級のグッとくるシーンである。
良いラブコメには乙女の巨大感情を打ち上げる花火シーンがある説!
この説は間違いない。なんなら、花火打ち上げときゃそれっぽくなるとまで言っていい。花火が打ち上がれば「良いシーンみたなあ」感がでますしおすし。そして『微熱空間』もまたラブコメの歴史に残す花火シーンがあった。ヒロインの色んな巨大感情を花火と同時にキレイに打ち上げたのである。たまや~。
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コメント
ラブコメを農業に例えるとはさすがwwww
連載ペース遅いけどひだまりスケッチと違って休載しない点がまだマシ
恋愛ラボ15巻も取り上げてくれよ